できる


できる できる 絶対できる
できる できる 必ずできる
できる できる 今こそできる
できる できる お前はできる
できる できる 僕ならできる

なにが

一体何ができるのだろう
僕には何があるのだろう
僕は何ができるのだろう
わからない
それがわからない

もしかしたら

何もないのかもしれない
できるできないではなく
何もすることがない
それが僕
それが僕なのかもしれない

どうして

何もすることがないのだろう
何でもできるかもしれないのに
何もしないのだろう
何もできないのだろう
どうして僕はここにいるのだろう

できる できる 絶対できる

僕は何かすることができる
僕は何かを見つけることができる
僕は人を幸せにすることができる
僕は人を愛することができる
僕は人に愛されることができる

できる できる 絶対できる

だから
僕はあきらめない
絶対にあきらめない
何をするかじゃない
何だってするんだ

できる できる 絶対できる
 

 

うそ


何もすることがない
なにも
僕は時間を持て余し
いつの間にか時間が過ぎてしまうことに
焦っている
おかしいね

何もすることがない
だから僕は寝てしまう
僕は寝ることができる
何かすることができた
寝るって気持ちいい
嬉しいし楽しい

何もすることがない
だから寝るんだ
楽しいんだもの
気持ちいいんだもの
何もなし得なくてもいい
どっちにしろ朝が来る

ずっと朝が来ると思っているのかい
バカいうなよ
知ってるよ
限られた時間だってことを
だから焦ってるんじゃないか
わかってるよ

何もすることがない
なにも
隣には絶望
寝るしかない
僕にできることは寝るだけ
それは生きながら死ぬこと

何もすることがない
なにも
生きていても死んでいる
本当かい
だったら
死んでしまえよ

何もすることがない
なにも

うそつけ

 

羨ましい


羨ましいかい
君は人のこと
羨ましがってばかり

私だって
いつかなれる
だから羨ましくなんかない

うそばっかり
顔に書いてある
羨ましいって

羨ましがられる人はね
なにもしないで
羨ましがられたりしない

羨ましがられるような
何かを叶えるために
何かをしてきた人だ

だから君は人のことを羨ましがってはならない
何かをするのが先だ
死ぬほどするんだ

それでダメだったとしても
君は人のことを羨ましいなんて
思わないだろう

きっと誰かが言っている
君のこと
羨ましいって

 

彼ら


そこに滝があった
青々とした空気の中
水が落下していく
飛び散る水滴
その水滴は空気と交わり
僕らのところまで届く
生き返るような瞬間

これはなんだろう
香りもない
単なる空気でもない
水滴でもない
僕らのところに届いた彼らは
僕らの体に染み渡り
何か深いところで生き返る

大昔の記憶を呼び覚ますかのように
彼らは僕らが何であるかを
伝えようとでもしているかのように
僕らの何かを覚醒させる
僕らは何かを思い出す
生まれた時の記憶
そして生まれる前の記憶

滝から落ちる水は
いったいどこからやってきたのだろう
それと同じ
僕らはどこからやってきたのだろう
僕らはどこへ行くのだろう
滝の水はどこへ行くのだろう
またいつか滝から落ちるために
旅を始めるのだろうか

だから
僕らも旅を始めよう
ちょうど時間だ
僕らは旅に出なければならない
今度は僕らの番だ
みんなに恩返ししなきゃ
さあ行くよ
出発だ

 

 

寒い


寒い
寒い夜
なんでこんな寒いんだろう
そう思ったけど
寒くて
寒くて
我慢して
夜が明けるのを待った

寒い
何が
そう
僕は知っている
体も寒いけど
心が寒いんだ
だって
夜だけでなく
昼間も同じ
寒いんだもの

寒いって何だろう
どうしたらいいんだろう
温まりたいのかな
それとも
誰かに同情されたいのかな
僕はどっちでもない
寒いのには理由があるから
僕が寒いのには
それなりの理由があるから

春になったら暖かくなるよね
そして
幸せになれるよね
皆そう思う
でもそうなれない人もいる
期待が大きすぎるんだよね
普通でいいじゃないか
そう
普通でいいんだよ

寒い夜
僕は考える
目がさめると
暖かくなるのかと
体は暖かくなるのかもしれない
だけど
心はどうなんだろう
寒い
冷たい
暖かい
暑い
苦しい

僕は思うんだ
幸せんな人生って何だろう
バラ色の人生って何だろう
我慢したご褒美
それなら我慢した日々がもったいない
僕はね
君たちといる日々
それが幸せな日々
バラ色の日々

寒くてもかまうもんか
それは表面的なもの
体が感じること
そうでなくて
僕は
寒い
それは
心が感じること

だから
寒い
それがどうしたっていうんだい
暖かければいいってもんじゃない
寒い
寒さには美しさがある
素晴らしさがある
それに気づくか
気づかないか
それだけ

ただそれだけんなだよ

 

ただそれだけ


いつの間にかにいなくなる
僕のまわりから
人が

いつの間にか一人になる
僕だけ
みな楽しそう

いつの間にか消えている
取り繕う
そんな僕

一人じゃない
みんなと盛り上がっている
楽しそう

そんなふうに
取り繕う
意味のない僕

一人でいいじゃないか
それが僕
受け入れればいい

だけど客観的に見てごらん
何か理由があるんだよ
改善することは必要さ

でも取り繕うのは違う
ごまかすのは違う
目で見えること 見えないこと

心をごまかしてはいけない
だから考えるんだ
これでいいのかいけないのか

それだけわかれば大丈夫
人とのつきあいは世界との融合
必要なこと

そして
自分の心に嘘をつかない自分
それが自分であるということ

わかったでしょ
簡単なこと
ただそれだけ
 

 

誕生日


僕は僕で僕ではなくて
僕は僕でありたかったけど僕にはなれなくて
僕は誰かというとどこの誰でもなくて
僕は僕でしかなくて
僕は僕ではない僕が僕になろうとして
僕は僕を拒絶しながらも僕は僕に優しくて
僕は僕であることに誇りを持てず
僕は僕の僕が途方に暮れていることを知って
僕は僕であることに絶望していた

なんで

僕は僕でしかないのに
なぜこんなことを考えるのか
僕は僕に誇りを持てる僕にならなければならない
だって
僕は僕だもの
それ以上でもそれ以下でもない
だけど絶望している僕がいる
僕のなりたい僕になれない僕に絶望している

ばっかだな


がんばれよ

素敵だよ
そんなところもある
きっとね
誰かが知っている
僕のこと
だから
がんばれよ

生きて生きて

僕になろう
僕だけの僕になろう
僕の僕のための僕になろう
僕が生まれてきた理由
知りたくないかい
僕は僕になる
生まれたからね
そう
僕は生まれたんだよ