鳥が鳴いていた
ピーピーと
甲高い鳴き声

どこにいるのか探したら
家の前の電線の上
一羽止まっていた

どこから来たのだろう
そう思って写真を撮ろうとしたら
どこかに飛んでっちゃった

よく考えたら
写真を撮ってどうしようというのか
おかしくなって笑っちゃった

あの鳥はどこから来てどこに行こうとしてるのだろう
不思議
一体どこで生まれたのだろうか

だけど僕も同じ
鳥から見たら不思議な生き物
何やってるんだろう?って思われてるかも

エサを取りに行くわけでもなく
生きることに必死なわけでもなく
いつでも他の動物に襲われちゃう

僕は人間だから
そんなこと気にしなくても大丈夫
守られているんだよ

そんなことを思ったら
守られてることと
生きることは別だということがわかった

僕は生きることに必死ではない
それは生死の問題ではない
目的の問題だ

あの鳥は生きることが目的だから
可愛いい声で鳴くのだろう
僕を蔑むように見ていたのだろう

だから僕は思った
お前なんかに負けるものかと
絶対に負けるものかと

僕は何だってできるし何だってする
お前を食べることだってできる
お前の鳴き声だって僕のものだ

僕は守られてなんかいないから
自分で生きていかなければならないから
それが僕だから

今度あの鳥にあったら教えてやろう
そして
ありがとうと言ってやろう

 

雨の日


僕はドライブが好きだ
僕を何処へだって連れて行ってくれる
しかも僕が操縦して
こんな素晴らしいことないよね
僕は何処へでも行ける
誰とでも会うことができる

誰とでもっていうのはね
人だけのことを言っているんじゃないんだ
この世界全体さ
あの山や森それに空や海だって
道さえあれば何処へだって行ける
そして感じ合うことができる

彼らだって僕のことを待っている
僕たちは会話ができるんだ
素敵だろ
僕は知ってしまったのさ
感じ方一つ
誰とでも話ができるってね

それにね僕が大好きなのは雨の日
雨の日のドライブは最高さ
僕は車に守られて
どんな土砂降りの日だって
何処へだって行けるんだ
そして世界が洗われていく姿に立ち会える

嵐や雷の日だって
僕ら世界のために存在している
今度よく見てごらんよ
その時にだけ見えるものがあるから
すべてが洗われて行く瞬間
すべてを包み込んでくれる瞬間

さあ僕は行くよ
彼らと接したいからね
雨の日は最高だから
こんにちは僕です
君に会いに来ましたって言うんだ
さあ早く

 

その日まで


山道を車で走っていると
あたり一面が霧に覆われてきて
前もよく見えなくなってきて

 

あれ
天国に来たのかな
そんなことを考えていたら

 

前からライトを照らした車がやって来て
だんだん近づいて来たから
迎えに来たのかな

 

そんなことを思ったけど
そんはずがなくて
その車はただ単に通り過ぎていっただけで

 

よく考えたら
いつかこういう日が来るのだろうな
その日までどのくらいあるのだろうな

 

そんなことを考えていたら
僕はどこに向かっているのだろう
いまの目的地 じゃなくて目的

 

それがわからなくなって
ちょっと怖くなったけど
わからないことが当たり前ということがわかって

 

少し安心したけど
その日が来ることは間違いなくて
その日が来るまで何をするかがきっと目的で

 

その目的がみんなわからないから
ただの暇つぶしという人もいるけど
本当に暇をつぶしているだけの人たちもいて

 

スマホ片手になんかしてたり
なんにもしてないけどなんかしてたり
それでも充実している振りしてたり

 

でもそんなこと考えてもしょうがないから
僕は自分のことを考えることにして
僕は何してるのかな

 

そう思ったけど
そう思うことを発見したことに気がついて
なんか急に気が楽になって

 

このまま空を飛べたらいいな
そう思ってアクセルを踏み込んだら
飛べちゃった

 

そうか僕は飛べたのか
知らなかったな
気がつかなかったな

 

そうか
そうなんだ
僕には僕の目的がわかったような気がして

 

嬉しくなって楽しくなって大笑いをしていたら
前からライトをつけた車がやって来て
僕の名前を呼んだんだ

 

本当の姿


サングラスって嫌い

眩しい?
おしゃれ?

そんなことはどうだっていい
だってせっかくの風景が台無しじゃん

自然の景色
そのままの色で見たくないの?

僕は本当の姿を見たい
それを見るために生きていると言ってもいいくらい

だから車の黒いガラスも大嫌い
なんであんなことするんだろう

車窓の景色を見ないなんて
寝ているのと一緒だよ

行き先だけが目的なのかな
僕は行き先よりも過程が大事

だってこんな景色
もう二度と見れないかもしれない

本当の姿を見たいじゃないか
そのままの色や形と触れ合いたい

僕がおかしいのかな
でも大事なことだ

普段の生活も一緒さ
みんな本当の姿を見せない

隠したいのなら隠せばいい
でも本当の世界を見たくないの?

僕は知りたい
この世界の全てを知りたい

隠しても隠せないものがある
それが本質だと皆知らないでいる

この自然
この世界

僕は
そのままの世界を見ていたい

だから僕は
サングラスなんかしない

紫外線なんかの問題じゃない
日差しがあることが重要なんだ

それに気づくか気づかないか
とても大事なことなんだ

 

時が来た

楽しいじゃないか
なんでもできるし
何してもいいんだし

それなのに
なんで何もしないの
しようとしないの

臆病なのかい
面倒臭いのかい
それとも言われないからしないだけかい?

誰も待ってくれやしない
誰も誘ってくれやしない
誰も僕のことなんて知らないんだ

そんなのつまらないじゃないか
だから行くんだよ
僕がやるんだよ

楽しいじゃん
臆する理由なんて何もない
当たって砕ければいいんだ

そうだ
それでいいんだ
バカな僕でいいんだ

何もしないのに
なんでもできるフリしている
そんな奴よりよっぽどマシさ

だから
行こうよ
やってみよう

君は知らないんだ
いや気づいていないんだ
時間がないことに

いつまでも待ってやくれないんだよ
楽しみは飛び込んだ中で拾うものだ
それが美しさなんだから

飛び込まなければ
拾えない
掴みとれない

だから
行くよ
今がその時なんだ

 

希望


僕はレコード店が好き
本屋さんも好き

あの匂い
たまらないね

僕が作った曲でも小説でもないのに
それを選べば 違う自分になれるような気がして

いつも希望を胸に
あっち行ったりこっち行ったり

特にレコード店
あの匂いがたまらない

レコードのジャケットは絵画だ
まるで美術館のよう

素敵な絵に素敵な曲
素敵に決まってる

そんな中からとっておきの一枚を選ぶ
僕は幸せもの

だけどみんなデジタルになっちゃった
曲も本も

どんなに素敵な曲でも
ジャケットの絵画は思い浮かばない

何千曲もシャッフルできたり
なんか知らないけど僕のお好みの曲(らしきもの)が用意されたり

便利な世の中
それが当たり前

だけど感動が安売りされてやしないかい
テレビだってそう

感動は自分で見つけるもの
人に見つけてもらうものではない

だってそのプロセスが感動に繋がるんだもの
だから自分のものになるんだよ

僕はそんな人生を歩みたい
そして君にもそんな人生を歩んでもらいたい

それが生きるということだもの
僕らは感動する生き物だから

僕らは自分を自分で見つける生き物だから
僕らは生きているから

 

存在


なんのためにあるのかな?
不思議不思議ほんとに不思議
何がって?
眉毛だよ

だってさ
毛って大切な場所を守っているんでしょ
頭や目(まつげ)、口(ひげ)、それにとても大事なあそこ
ひげはなんで男だけなんだろう?

男は噛み付いて餌を採っていたのかもしれないね
それを女性や子供にあげるため
でも
眉毛ってなんのため?

目を守るため?
それにしては離れすぎてやいないかい
濃い人も薄い人もいるし
お化粧で描く人もいるよね

あ、いまテレビを見ていたら
体調悪いとひげが早く伸びると言っている
そうなのか
よくできているな

僕らの毛
僕ら自身を守るために存在する
それに僕らはちゃっかり
おしゃれにも使っちゃう

僕も毛みたいな存在になりたいな
皆を守り
皆を装う
大切な存在

で、眉毛はなんのため?
必要ないけど大切なもの?
きっと僕らが知らないだけ
眉毛の大事さに気づいていないだけ

僕は君の眉毛になる
君を守り装う存在
そしてその大事さが知られていないけど大事なもの
そんな眉毛に僕はなりたい

なーんてね
でもそんな存在に
僕はなりたい
まゆげ

だって素敵じゃないか
いつもいて
当たり前のようで
必要な存在

そんな僕になりたいな
だから
まゆげ
素敵な存在