美しさ


スズメバチ
みなに嫌われ
恐れられ
虐げられ

危険だから
早く巣を見つけなきゃ
駆除しなきゃ
幼虫だって一網打尽だ

ススメバチ
彼らはなぜ人を刺すのか
人を食べるわけでもないのに
人を憎んでいるわけでもないのに

いや憎んでいるのだろうか
彼らが人を刺すのは理由がある
大切なものを守るため
かもしれない

僕らはそんなことおかまいなし
危ない
早く殺せ
全滅させろ

誰か気づいているのだろうか
あのスズメバチの美しさ
完成された肢体
そしてあの黄色

あんな黄色
この世界中探したって見つからない
深い深い
とてつもなく美しい黄色

今度よくみてごらん
この世の自然の完成形
それなのに
なぜ僕らはこんなに蔑むのか

僕らに害をなすから
そうじゃない
彼らがなぜ僕らを刺すのか
考えてごらん

彼らの思い
考えてごらん
世界一の美しさにも気づかない
そんな僕ら
 

何か


僕には何もない
そんなことを思う時があるけど

何もないってことは
何かあるってことだよな

その何かあるってことが
何もないって思う自分がいるわけだけど

その何かが自分なんだから
しょうがないよね

良いか悪いか
うまくいったかいかなかったか

それはあるかもしれないけれど
それは結果でしかなくて

その何かは自分なのだから
否定してはいけなくて

だって自分は存在しているのだから
そして自分は自分でしかないのだから

だから
思い切ってやればいい

その何かを行う自分のことを
信じて努力して取り組めばいい

そうすればきっと
僕には何にもないなんて言えなくなる

それが人生の目標だって
いつか知ることになる

 

パワー


今日は誰とも会いたくないな
一人で家にいたいな
だって面倒くさいし疲れるから

朝起きてそんなことを思うけど
そんなわけにも行かなくて
仕事やら学校やらに向かう僕ら

でも人と会って話をすると
なんだか楽しくて
嫌なこともあるけど良いこともあって

朝起きて思ったことはとっくに忘れていて
あゝ疲れたと
いつものように床に付く僕ら

一人になりたいけど
一人は嫌だ
おかしなもん

結局僕らは他人からパワーをもらって生きている
一人では生きて行けない生き物
無口な君も話し下手な君もおしゃべりなあの子もみんな一緒

だから朝起きて
疲れた面倒くさいと思っても
出かけよう

世界はパワーで満ちている
僕にパワーを与えてくれる
パワーは幸せを生み出すから

 

スタート


始まりがあれば終わりがある
みんな知っていること

それなのに
みんな始めることばかり考えて

新たなスタート
これからリスタート

始めることだけ考えて
希望を胸に生きていく

始まりは誕生だ
終わりは死かもしれない

でも終わりは新たなスタート
本当は始まりなのかもしれない

だから僕らは終わらなければならない
終わることをきちんと考えなければならない

僕らがこれまでしてきたことに
キチンと終わらせる責任がある

それができるからスタートできる
それができなければスタートしてはいけない

勉強だってスポーツだってあの仕事のプロジェクトだって
政治や政策だってみんな一緒だ

過去を否定して新たに始めることは簡単だけど
それは単なる無責任

始め良ければ終わり良し
終わりがなければ始まりもなし

気がつかないとね
僕らは生きていくのだから

 

Sale


得したいな
そんな自分がいつもいる

いいもの安く買えるといいな
半額だもの得だよね

少しでも安く買おうとして
お店でネットで比較して

安く買えたと達成感
でもそれが僕の達成感?

そんな達成感で満足感?
そんな僕でいいのかい

得したい
それが目的になっている

人よりいい思いがしたい
それも同じと気がついた

少しでも得したい
人より得したい

得することが目的ではないのに
得して喜ぶ僕がいた

得は何ももたらさない
得は与えられるものだから

安くいいもの買うために
あちこち駆けずり回っても

得を与えてくれたのは
提供してくれたあのお店

それが本当のことなのに
いつまでたってもわからない

得することは嬉しいけれど
自分で作り出すことが大事だと

損得ばかり考えるな
いまごろ気づいた大事なこと

moment


幸せって幸せだけど心配だ
いつまでも続かないと知っているから

幸せに浸ることができる人は幸せだ
その瞬間瞬間を生きている人たちだ

僕はその瞬間も次の瞬間を考えてしまう
どちらの生き方が正しいのだろう

正しいも悪いもないって
それも知っているけどそう思ってしまう

人にはいろんな出来事がある
良いことも悪いことも

幸せなことも
そうでないことも

その瞬間瞬間を大切にすることが必要だ
その時の思いを忘れないことが大切だ

そこには人への感謝が必ずあるから
それを忘れなければ必ず幸せはまたやってくる

幸せな瞬間
幸せが心配な瞬間

そのどちらも大切な瞬間
忘れなければいい

 

自然と必然


どうして思いもしないことが起きるんだろう
こうなって欲しい
ああなったらいいな
そいうことは起きないのに
思いがけないことが起きるのはどうしてなんだろう

誰かがシナリオを書いているのかな
むかし映画であったよね
平凡な自分の人生
実はテレビで放映されているドキュメンタリーだったっていうやつ
知らないのは自分だけ

そんなこと思ってしまうほど
自分が思い描くシナリオ通りには進まず
こんな手があったのかと思うようなやり方で
起きて欲しくないことが起きてしまう
不思議を通り越して必然ではないのかと思ってしまう

必然
そうなのかもしれない
僕らはそういう生き物なのかもしれない
僕らが思った通りにことが進んで行けば
多分この世界は壊れてしまうのだろう

だから自然がそうならないように
僕らの思い通りにならないように世の中ができている
うまくできているな
素晴らしいな
自然という世界が意思を持っているんだ

だから僕らは自然と会話しなければならない
僕らは自然と融合しなければならない
いつも耳を傾けていなければならない
この世界は僕たちだけのものではない
僕や僕らのためにあることに気づかなければならない