ゴッホ


山が紅葉していた

真っ黄色だったり
オレンジ色だったり
緑色もあって
そして真っ赤なのもあって
すごい
そんな言葉しか思い浮かばなかった

紅葉の中を走り抜けると
まるで自分が山の一部になったようで
誇らしかった
この圧倒的なコントラスト
色使い
何かに似てると思った

ゴッホ

紅葉している山はゴッホの絵に似ていた
あの黄色
黄色を引き立てるかのようなその他の色
ゴッホはこれを描きたかったのだろうか
それとも知らなかったのか
彼がこの山を見たらなんて言うのだろう

自分が描きたかったものがここにある
そういったのではないか
ゴッホは自然を越えようとしたのではないか
超えていると思ったのかもしれない
だからあんな絵をかけた
見せてあげたい

ゴッホにこの紅葉を見せてあげたい
絶対に悔しがる
自分が描きたかったものがここにある
そう思うに違いない
でもそれに気づいたのが彼の素晴らしさ
ゴッホの黄色は自然の美しさ
 


今日、虹を見たんだ
それはそれは綺麗な
この世のものとは思えない
美しい虹を
ただただ美しかった

科学的には虹ができる理由があるらしい
そう言えば天気雨が降っていた
でもそんなの関係ない
美しさ
ただそれだけ

over the rainbow
そう言った人がいたね
ほんと
虹の向こうには何があるのだろう
見てみたい

僕らの住む世界とは
違う何かがあるのかもしれない
その入り口
それが虹なのかもしれない
だから滅多に現れたりしない

それとも
僕らは気づいていないだけなのかもしれない
新しい世界
その入り口
すぐ近くにあるのかもしれない

もしかしたら
見て見ないふり
怖いのかもしれない
新しい一歩を踏み出すのが
居心地のいい今から離れられないのかもしれない

虹はそんな僕らに勇気を与えてくれる
一歩踏み出そう
新たな道に踏み出そう
その入り口を示しているのかもしれない
あの例えようのない美しさで

だから僕らは踏み出そう
虹の入り口へ
まだ見ぬ世界へ
きっと新しい何かが
僕らを満面の笑みで待っているから

 


僕は僕であって僕ではなくて
いつも僕でありたいと思うけど
そんな僕にはなれなくて
じゃあどんな僕になりたいかというと
そんな僕も僕にはわかっていなくて
それでも僕は僕になりたかった

そのまんまの僕
あるがままの僕
おのずからの僕
僕はそんな僕になりたかった
なりたくてしょうがなかった

でも
人の目を気にして
あの人のようにとか
こう思われたいとか
全然おのずからの僕じゃなくて

自信を持てない僕がいた
でもあるとき
詩と出会った
そうしたら
そんな僕も僕だということがわかった

それに
そんなことに気づいた僕に
すごいじゃん
褒めたい気分になった
だって知らない人たくさん

装い続ける人生
嘘ついてばかりの人生
自分ばかりの人生
そんなの僕じゃない
僕の人生じゃない

それに気づいてよかった
だから
ありがとう
僕は詩に言うんだ
僕を僕にしてくれた詩に

ありがとうって

 

ドーナツ


ドーナツ
なんで穴が空いているんだろう
何か理由があるのかな

持ちやすいように
食べやすいように
それとも可愛いから?

ドーナツ
昔ロックスターがドーナツの食べ過ぎで死んだと聞いた
そんな幸せな死に方があるのかな

今ではたくさんの種類があって
どこでも売っている
行列を作ってるお店もあったっけ

ドーナツ
僕にとってドーナツは幸せの証
甘くて香ばしくて切なくて

ドーナツ
また食べたいな
君と一緒に

ドーナツ
幸せのドーナツ
おかしいかい?

 

スーパーマン


スーパーマン

みんなのヒーロー
普段はさえないサラリーマン
それが実は

スーパーマン

僕らの憧れ
ピンチになるとやってきて
僕らを助けてくれる

スーパーマン

そんな人になりたくて
テレビを見て憧れた
あんな人になりたいな

スーパーマン

でも違うんだ
僕は万人の憧れでなくていい
僕は君のスーパーマンになりたいだけ

スーパーマン

じゃないけど
僕は彼女のことを一番知っている
僕だけが彼女を助けることができる

スーパーマン

僕は彼女のスーパーマン
さえないスーパーマン
そんな男に僕はなりたい

 

ゴルフ


ゴルフをしていたら
緑の芝生が気持ちよくて
僕は芝生になりたかった

ゴルフをしていたら
空が青くて
僕は空になりたかった

ゴルフをしていたら
遠くに街並みが見えてきて
僕の家はどこなのか知りたかった

ゴルフをしていたら
キツネがやってきて
ずっと僕のことを見ていた

ゴルフをしていたら
雨が降ってきて
雨に打たれる気持ち良さを知った

ゴルフをしていたら
人工的なのに
僕は自然の一部になったような気がした

人工的に作られた自然なのに
僕は癒されていた
僕は自然に帰っていた

人工的に作られた都会が
人工的だと分からなくなっていたから
人工的な自然も分からなくなっていた

僕らは帰らなけれなならない
自然に
皆が気づいていないこの大きな自然に

帰ろう
この空この雨この緑の
自然に

 

眠り


眠るって気持ちいい
寒くなると
布団から出たくなくなる
ずっと布団にくるまっていたくなる
なんか守られてる
そんな気になる

守られてる?
何に
世間から
僕を傷つけるものすべてから
だから
ずっとこのままいたいと思う

それに眠るって気持ちいい
ぐっすり
エネルギーが充足される
幸せな瞬間
この大切な時間のために
僕らは生きてるのかもしれない

でも
充足されたエネルギーは何に使う?
ずっとそのまま
溜め込んでいたら
爆発しちゃうよ
バンって

だから
僕らは朝起きて
仕事や勉強や子育てや
いろんなことにエネルギーを放出する
そして
何かを得る

僕らはその何かがわからないから
生きている
その何かを得るために
時に傷つくこともあるけど
その傷は眠りが直してくれる
エネルギーに変えてくれる

だから大丈夫
眠っている時も
起きている時も
全部ひっくるめて僕だから
僕らは生きるために生きている
生きるようにできている

だから恐れることはない
エネルギーを蓄え
エネルギーを放出しよう
それが誰かのためになり
それが僕である続ける
それが僕を生かしてくれる