ビール


ビールを飲んでいた


夕焼け空を見ながら

消えていく空を見ながら

ビールを空に透かしてみた


グラスいっぱいに注ぎ込まれたその液体は

夕焼け色に輝きだし空と一体化した

ビールを一気に飲み干した


得体のしれない幸福感に包まれ

もうどうなってもいいそんなことを感じた

ビールは僕の味方


ビールは僕を裏切らない

もちろん僕も

ビールはこの世界のすべて


消え行く空と一体化したその飲み物

素晴らしい瞬間

ビールは美しいものをより美しくし

この世界の素晴らしさ教えてくれる

空や海

体や涙
土や緑

美しさ

僕らは普段気が付かないから

ビールがある

この世のため
僕らのために

素晴らしい毎日

 

毎日

したいこと

すること

 

手帳にかいて

実現して

達成感があって

 

満足してたけど

本当にしたいこと

できているのか

 

考えてみたら

本当にしたいこと

それは何なのか

 

それに気づいたから

それだけを考えることにしたら

そうしたら

 

毎日

したいことばかり

溢れていて

 

手帳にかいて

書き出して

そんな僕は希望感に包まれて

 

偽りの達成感に満足していたことを知って

恥ずかしくなったけど

すでに僕は希望にあふれていたから

 

そんな恥ずかしさも

誇らしくて

許せる自分がいて

 

そうか

これが希望ということか

そんなことを知って

 

生きていることがわかった

青空

 

僕の背中には青空が広がる

果てしなく広がる空は

どこまでもどこまでも僕を支え続け

僕の背中を押してくれる

 

僕の前には

いつもの部屋がありテレビが有り

会社に向かう電車がありオフィスがあり

家に帰る駅前の道がある

 

僕の背中に広がる空は

なぜ僕の前にはいないのだろう

僕を誘ってくれないのだろう

僕はあの青空に飛び出せないのだろう

 

僕はわかっていた

見えているのに見えていないことを

スマホばかり見て

あの青空に気づいていないことを

 

僕は一歩踏み出してみることにした

玄関のドアを開けると

そこには見たことのない

青空が広がっていた

 

振り返ると

みなが笑顔で送り出してくれる

一人じゃない

だからできる

 

僕は僕のために生きているようであって

僕だけのために生きているのではない

それを教えてくれたのが

この青空だった

 

 

 

木もれ陽の中を歩いていたら

まるで森が生きているように感じて

僕も生きているから

一緒だ

そう思ったら

僕らは一つになっていた

 

暖かくて

涼しくて

清々しくて

それはそれは

幸せな気持ちで一杯になって

昔からそうだったな

 

そんなんことに気づいて

緑の匂い

土の香り

小川の気配

生き物の鼓動

すべてが一つになっていた

 

誰かが僕の名前を読んでいる

帰らなきゃ

そう思ったら

僕は小道に佇むひとりの人間となり

僕を呼ぶ声に振り返った

僕はひとりじゃなかった

 

それに気がついた僕に

森のみんなが笑っていた

まだ早い

そう言って

手を振っていたから

僕も笑って手を振った

新聞

 

新聞を読んでいたら

記事よりも

広告のほうが面白くて

 

なんで

記事は面白くないんだろう

そう思ったら

 

ネットで既に見た内容

そんなことに気付いた

それに

 

かもしれない

とのことです

ではないか

 

そんな言葉で

締めくくられている

そんな記事ばかり

 

どうしてだろう

たぶん

会社員だから

 

そして

みんな

ネットを見てるから

 

なんだ

じゃあ新聞なんて買う必要ないね

そう思ったら

 

書評欄

人生相談

広告欄

 

面白い内容たくさんある

それが新聞だ

みな気づけばいい

 

新聞作る人も

早く気づいてほしい

そうしないとなくなっちゃうから

資産

 

小さい頃よく来た

田舎の風景

 

変わった景色

変わらない景色

 

ここにあったもの

ここからなくなったもの

 

その全て思い出す

自分のこと思い出す

 

何を考えていたのか

何を思っていたのか

 

そんな場所

そんな時間

 

僕の大切な思い出

ではなく資産

 

だから

これからも大切にしていく

 

それが

僕自身だと知っているから

個性

 

街を歩くと

コギレイな子ばかりで

みな芸能人のよう

 

おしゃれな髪型

決まってるメイク

流行の洋服

 

個性が大事

そんな感じだけど

みな一緒に見える

 

そんな中でも

自ずからの人

個性とは特別なことではない

 

そう思わせてくれる

そう感じさせてくれる

自然な人

 

外見で中身はわからない

だから

外見で中身を主張する

 

主張するとは

装うことではない

装わないこと

 

それが

自ずからということ

そうなれるといい

 

そして

気づけるといい

そう思った