突然あたまの中
そんな歌が流れてきた
けがれを知らぬ
清らかな花
たしか
そんな歌詞だっただろうか
僕は見たことがない
そんな花しらない
誰か知っているのだろうか
君は
どこにいるのだろう
テレビのコマーシャル
ICTる
愛してるって読むらしい
ICTの仕事
それだけじゃあない
ICTで愛してる
変なの
でも思わず
笑っちゃった
いいんじゃない
バカだね
人間ってバカだね
ちょっとしたことで嬉しくなる
だから騙されちゃう
でもいいんじゃない
騙されてみよう
そんな悪い人たちばかりじゃない
そんな僕らになりたいじゃん
山を登る
何も考えず
ただただ
足元を見ながら
茶色い土を踏みしめながら
ただただ歩きつづける
山と言っても本格的な山じゃない
登山道がある標高数百メートルほどの山
それでも息は上がり
汗まみれになり
喉は渇き
その場に座り込みたくなる
山頂には何があるのか
知らない
たぶんいい景色なんだろうな
なんのために登るのか
知らない
ただただ登るだけ
何かに似ている
気がついた
僕の日常
ただただ過ぎるだけの時間
辛く苦しい時間
その先に何があるのかわからない
山頂が見えてきた
視界がひらけた
遠くの街が見下ろせる
僕らが住む街
空を見上げると
いつもと同じ空がある
山頂もいつもの街も同じ
僕の日常に山頂はない
もしかしたら何回も
行ったり来たりしているのかもしれない
行ったり来たり
僕の日常
山頂もいつもの街も同じ
僕らは行ったり来たり
それが僕らの日常
そう思ったら
なんか清々しい気持ちが湧いてきて
辛いだけじゃないんだな
そんなこと思って
山を降りることにした
今度は足元だけじゃなく
周りの景色も見てみる
行き交う人も見てみる
それが僕の日常だった
草はなぜ緑色をしているのだろう
なにか理由があるのだろうか
僕は知らない
知ろうともしていない
この世に生きるすべてのものには理由がある
ここに生きている理由がある
だから死んでしまうことにも理由がある
僕はそう思う
生きること死ぬこと
生きていることとは違う
僕らは生きている
生きつづける
それだけ
それでいいじゃない
きっと何か理由がある
知りたい?
どちらでもいい
知っても知らなくても
僕らは生きるだけ
生き続けるだけ
僕はスキーが苦手だ
運動神経も良くない
それになんだって
あんな寒いところに行くの
転ぶと服の隙間から雪が入り
冷たい冷たい冷たい
それに
寒くて寒くて寒くてたまらない
上から下に落ちるだけ
滑降といえば聞こえはいい
下手くそな僕には苦行だ
よちよち歩きの子供と一緒
宿に帰り
大きな湯船の風呂に浸かる
あー
思わずそんな声が出る
そうかそうか
スキーってこういうことか
このためにあるのか
たぶん間違ってる
けどこんなスキー
楽しみがあってもいい
やらないひとにはわからない
僕のSKI SKI
体を鍛えたいな
筋骨隆々
かっこいいね
それだけじゃあない
健康になって
疲れ知らず
たぶん
脳の働きだって良くなるはず
酸素が充満するからね
だったら鍛えようか
ジムに行こうか
それとも走りに行こうか
でも
寒い
寒いからまた今度にしよう
繰り替えし
その繰り返し
おかしなもん
いつか
いつも
ずいぶん違うもんだ
いつかをいつもにしてみたら
なにか変わるかもしれないのに
良いことだけじゃないかもしれないけど
やってみなけりゃわからない
いつかがいつもになり
新たないつかが生まれるかもしれない
楽しそうだ
楽しそうじゃん
いつかは今かもしれない
今からいつもになるかもしれない
なんだってできる
今からならなんだってできる