空気


甘い甘い
僕のまわりの空気

焼き菓子のような甘さでなく
べとつくような甘さでもない

居心地のよい
甘い香り

それが僕のまわりを包み込み
空気をピンク色に染めている

なんだろう
この香り

そう思ったら
涙が出てきて

嬉しくて幸せで
しょうがないのに

涙が止まらなくて
ただただ甘くて

僕は目を覚ました

窓の外にはピンク色の夕焼け雲が広がり
やがて僕の体も染め上げていった

僕は立ち上がり窓を開け
外の空気を思いっきり吸い込んだ

甘い
そう香りが

僕らを勇気付け
僕らを前に進ませる

この香りは
僕のものであり みんなのもの

気がつくかどうかは
僕しだい

甘い甘い
僕のまわりの空気