続く


煙突から煙が立ち上ると
あの家にも生きている人が
いることに気づく
 
寒さを感じ
暖炉に火を灯し
暖かなまどろみを求めて
 
そんな家族が
この地球上に
たくさんの人々が暮らして居る
 
ふと気づくと
自分の家には煙突などなく
当然暖炉などもない
 
寒さは感じるが
まどろみなどなく
ただただ生きているだけの自分がいる
 
そんな輩が
同じように
たくさん存在している世界
 
窓の外を見ると
すでに日も落ち
何も見えない外が存在していた
 
朝になれば
日が昇り
外が存在していることに気づく
 
と同時に
自分が生き続けていることにも気づく
他の輩と一緒に
 
いつまでこの時は続くのだろうか
太陽の火が消えるまでだろうか
それとも近いうちに世界の終末がやってくるのだろうか
 
それとも
何十年何百年何千年と
続き続けるのだろうか
 
我々は勘違いしている
人類の何千年の歴史に比べて
文明を得てからまだ数百年しか経っていないと
 
それは今を生きているからそう思うだけであって
ずっと続いている
ずっと生は続き続けている
 
だから続く
これからも
僕と輩の生は続く
 
我々は木や星や昆虫や
空や雲や土などの
自然と何も変わらない
一緒
それに気づくか気づかないか
ただそれだけ
 
続き続ける