3つ数えろ


目をつぶって
3つ数えて

彼女はそういった
理由を聞いても
教えてくれない

早くして
少し怒るように
彼女は言った

1 2 3
僕わ言われたとおり
3つ数えた

目を開けると
彼女はいなかった

どこにいるんだ
いたずらしないで
早く出てきなよ

そう言ったけど
部屋の中は静かで
彼女はどこにもいなくて

僕は
彼女が
最初から
どこにもいないことに
気づいた

僕は静かに目をつぶり
1 2 3
同じ様に3つ数えた

静かに
とても静かに
目を開いたら

彼女の思い出が
涙の雫と一緒に
流れ落ちた