幸せな日々


家に帰ると
手紙が届いていた
なんだろう
誰からだろう
セールスかな
そう思いながら
部屋に入り
封を切ると
写真が入っていた

懐かしい
僕の昔の写真
満面の笑み
まわりにいる人間も同じ
メモが一枚入っている
こんな写真が出てきました
幸せでしたね
そう書いてあり
差出人の名前はなかった

けど誰かはすぐわかった
差出人の住所は書いていない
なぜ僕の住所がわかったのだろう
不思議に思いながらも
昔のことだ
たまたま懐かしい写真が出てきて
持っていてもしょうがないから
送ってきたのだろう
そう思い僕は寝てしまった

夜中に目が覚めて
あの写真のことを思い出した
笑っていたな
僕もみんなも
よく考えたらずっと笑ってないな
こころからの笑い
そんなことを考えていたら
朝になっていた

机の上にあった昨日の写真に目が止まった
いつ頃の写真だろう
写真には日付が入っていた
6年前の今日だった
忘れもしない
あの日だった
その日は僕の誕生日で
そう僕には仲間たちがいた
僕はお祝いをしてもらっていた

それはそれは楽しい
幸せな瞬間
素敵な瞬間
ずっと続けばいいのに
そんなふうに思っていた
忘れもしない
その日の帰り道
僕は車にひかれて死んじゃった

そうか今日は七回忌なんだな
そんなこと思ったら
僕は眩しい光に囲まれて
とんでもない幸福感に包まれて
そうか
僕は幸せだったんじゃないか
思い出して
本当に幸せになった