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僕の記念日


あの日
僕は海に向かって車を走らせていた
何か目的があったわけじゃない
自然に会いたかった
そんなことを思っていた

あの日
海は荒れていた
お前のことなど気にかける余裕はない
そんなふうに白い波を立て
僕を追い払うような海だった

あの日
僕はそんな海に挑戦したかった
お前なんかに負けないぞ
なぜだかそんなふうに思い海に飛び込んだ
荒れ狂う海に単なる人間が飛び込んだ

あの日
あっという間に僕は海に飲み込まれ
海の奥底に叩きつけられ
海の底から海面の明かり輝きをみていた
それが最後の光景

あの日
僕は無謀な挑戦を仕掛けた
何の目的もない
中学生が教師に反抗するようなもの
僕はあっけなかった

あの日
僕は自然になった
僕は自然と一体となった
不思議なものだ
なりたかった僕になった

あの日
僕は無謀であっけなかった
単なる人間だった
だけど僕はなりたかった自分を見つけた
僕は自然になったんだ

あの日
僕は僕を見つけた
あの日
僕は僕になれた
僕の記念日