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素敵な僕ら


桜の花を見にくと
すでに満開の時期は過ぎていて
雨も降っていたので
花見をする人もおらず
寂しい空気に包まれていたけど
なぜだか凛とした涼やかな気配が充満していて
雨のせいか靄もかかり
静けさと穏やかさの中
桜の木々の喜び合う姿が
僕の中に伝わってきた

彼らは何も話しはしないが
お互いに話し合っている
わかり合っている
今年もたくさんの花を咲かせた充実感
皆に美しいと褒め称えられた喜び
何よりも自分たちが幸せを与えている誇らしさ
一本一本の桜の木が自信を持って
人のいなくなった
雨の降るいま
満ち足りた空気を充満させていた

彼らはいつからここにいるのだろうか
どれだけの間
僕らに喜びを与えてきたのだろうか
つなぎ
繋がり続け
ずっと僕らを見てきた
そう
見られてきたのではない
彼らは見てきたのだ
僕らの幸せを

僕らは一人じゃないというが
それは人間に限った話ではない
この世界の全てが
僕や僕らを
応援してくれている
見てくれている
僕らはそれに気づかず
時に涙も流すけど
必ず癒してくれる彼らがいる
僕らは幸せだ

僕らは一人じゃない
この世界中の全てが
一つになって
一緒になって
僕らとともに歩んでいる
僕らを応援し続けている
だから
僕らの前には希望しかない
素敵じゃないか
素敵な僕らだよ