傘のいらない世界


雨が上がり
森の中を歩いていたら
空気が何というか
キレイで新鮮で神々しいような
感じがして
この世の全てが
清められているような気がした

よく見ると
木々の緑や
足元の土や
虫の息吹や
川のせせらぎ など
全てが
清々としているようで

あーそうか

そうか雨のおかげなんだ
あらためてそう思う
雨が全てを洗い流してくれた
淀んだこの世界の空気
全ての汚れを

雨降って地固まる
そういうけど
地というのは土のことではなくて
この地上
僕らが生きているこの世界の全て
そう意味だということを
僕は知った

知ったらなんか安心して
嬉しくなって
うまくできているな世界って
こう思ったら
僕も雨に濡れたくなって
今度から傘をさすのをやめよう
みんなそうすればいいのに

そんなことを思いながら
家に帰ることにした