君の香り


君の香り
いつからだろう
気がついたのは

君が近くに来ると
いつも同じ香りがする
気がついた僕は

パブロフの犬みたい
ニヤついて
安心して

心の底から
ホッとして
それが日常だった

甘くて
それでも
なんか切なくて

温かくて
美味しそうで
不思議な香り

なぜだろう
この香りがいつかなくなってしまうことを
僕は感じていて

僕は怖くて
君の香りから
逃げ出した

いつからだろう
君の香りを
忘れてしまったのは

どうしてだろう
君の香りを
思い出したのは

甘いくて
それでも
なんか切なくて

温かくて
美味しそうで
不思議な香り

誰ひとりいない
他にいやしない
君の香り