海
海は広いな大きいな
こんな歌があったっけ
海を見ると
あまりにも広くて大きくて怖くなる
単純な感想だけど
誰もがそう思うから歌にもなるのだろう
この水はどのくらいあるのだろう
この水の底はどうなっているのだろう
そう思うと
苦しくなって怖くなる
砂浜ではなくて
波止場にあるような海が怖い
たっぷんたっぷん
水が満ちている海が怖い
そんな海のすぐ間近で
暮らしている人々は怖くないのだろうか
そう思ったけど
その人々はそんなこと思うわけがなくて
知っているから
海があるから生活できることを
海と僕らは一つの存在であることを
海だけじゃなく自然とはそういうものであることを
本当はみんな知らないのかもしれない
けど知っている
だから僕が海を見て怖くなるのは当然のこと
その海が僕自身だから
あの歌の次の歌詞を知っているかい
月がのぼるし日が沈む
そう言うことさ
僕らはすべて同じものなんだ