飼い主と飼い犬


ある晴れた昼下がり
街なかで犬を見た
とてもとても大きな
たくさんの毛で覆われた
ビッグなやつ

犬を連れている人は
犬に連れられているようだった
その犬は
自分がご主人だと
わかっていた

皆に注目されていたその犬は
何を思ったのか突然
大きく吠えだして
連れていた人を
食べてしまった

あまりにあっという間だったので
皆あっけにとられていたけど
犬は何事もなかったかのように
悠然と歩きだし
何処かに行ってしまった

飼い主と飼い犬
飼っていたのは誰で
飼われていたのは誰なのか
主と従
誰が決めたことなのか

飼い主と飼い犬
二人は幸せだったに違いない
いつも一緒
いつもの散歩
そしてこれからも一緒