教えてくれる


熱が出たんだ
38.8度
頭が痛くて
息苦しくて
ぐっすり眠りたいのに眠れない

こんなのいつ以来だろう
ベッドに寝ながら考えた
こんな時
決まって変なことを考える
だけど覚えていない

苦しい夜
誰かを探して
手を伸ばす
助けて
そう言ってみる

そんな時思う
僕は誰かを助けたことがあるのか
誰がが助けを必要としている時
僕は手を差し伸ばすことができたのか
気づくことができたのか

一晩中
そんなことを考えて
それでも
助けて
そんなことを願う僕がいた

翌日
どっさり汗をかいて
気分が良くなると
あの苦しさははどこかに行ってしまい
いつもの健康な僕がいた

自分の弱さ
人の弱さ
自分が助けてほしいように
助けて欲しい誰かがいる
僕は助けられることに気づく

忘れないように
ときどき
僕は熱を出す
誰かがボタンを押してくれる
僕のために