僕は知っている

 

朝の匂い

君は何を感じる

 

なにか清々しい匂い

突然やってくる

 

朝だけではない

夜にも訪れる

 

時々

何でもないとき

 

いつか嗅いだことのある匂い

感じて思い出す

 

あの夏の日のこと

なんでもなかった日常

 

ラジオ体操

夏休みのプール

友達との会話

そして

あたたかい家庭

 

なんとも思わなかった

なんでもなかたった日常

 

この匂いを感じるとき

僕のまわり

 

たぶんタイムマシーン

あの時に入れ替わっている

 

誰かがそうしているのか

何処かからやってくるのか

 

わからない

わからないけど

 

僕は知っている

思い出せ

 

気づけ

誰かが言っている

 

僕がそれを必要としている

誰かが言っている

 

その匂いを嗅ぐとき

僕はあたりを見回す

 

そして

ありがとうと言ってみる

 

ありがとう

笑いながら言ってみる