セミが鳴いている

 

セミが鳴いている

ミーンミーンミーンミーン

 

うるさいくらい

一生懸命

 

なぜ鳴いているのか

鳴くと泣くは違うのか

 

僕らは鳴いたりしない

セミは泣くのだろうか

 

本当は鳴いてなんかいない

泣いてるのかもしれない

 

僕らが気づかないだけ

僕らが知らないだけ

 

きっと僕らも一緒なのに

僕らも気がつかない

 

泣いている人

たくさんいる

 

誤魔化している人

たくさんいる

 

大きな声で

泣いてみればいいのに

 

あのセミみたいに

大きな声で

 

からだ全体を振り絞って

泣いてみればいいのに

 

そうすれば

気づくかもしれない

 

セミの声に気づくかもしれない

自分の声に気づくかもしれない

 

ミーンミーンミーンミーン

エーンエーンエーンエーン