雨が降ってきた
僕は傘もささずに
外に飛び出した
そのまま歩いていると
まわりの人が
変な目で僕を見ている
心配なんてしてない
みんな
見て見ぬふり
いいんだ
僕は
喜んでいるのだから
僕は会話をしていた
雨や
草木や土や花と
普段は聞こえないけど
雨の中では聞こえる
雨を通して聞こえてくる
そして
なぜか
僕の心の声も聞こえる
辛くて
寂しくて
それでも頑張り続ける僕の声
健気だな
自分でも笑っちゃうけど
僕の知らないとこで僕は頑張っていた
そして
皆が応援してくれていた
いつも見てくれていた
あの草木や土や花
いつもの景色
いつもと変わらない
知らなかったな
知らなかった
僕はバカだった
そう思って空を見上げると
雨粒の向こうに
いつもの空がいた
そうかそうか
今日も見てくれている
僕を応援してくれている
人生っていいな
人生って素晴らしいな
僕も彼らにとってそんな自分になりたいな
そう思って
家に帰った
