存在

 

散歩をしていたら

気がついた

 

僕は囲まれていることに

まわりの木々

 

みんなが僕を見ている

不思議なことに

 

僕を見下している

わかった

 

彼らは

見えないところにもいる

 

土の中

そちらが彼らの本体

 

僕は知ってしまった

そんな僕を彼らは見ている

 

僕は逃げも隠れもしない

だから僕は友だちになることにした

 

喋れないし

どこかに一緒に行くことだってできない

 

でも一緒にいる

そう思うことにした

 

そう思うことにしたら

彼らは悠々と僕の前に存在し

 

僕も彼らの前に存在し

ただそれだけの存在になった