お願いだよ

ナイフのように尖るもの
それは何

 

つらら
木の枝
ごぼう
やり
つまようじ

 

ちがうちがう
そんなんじゃない

 

わかってないな
モノじゃないんだ

 

ココロ
君のココロさ

 

だってそうだろ
いつだって僕を切り刻む

 

そんな尖った
ナイフみたいな君

 

だから僕は
今日も切り刻まれてばかり

 

尖った君のナイフは
僕を串刺しにして

 

火にあぶって
食べてしまう

 

それが僕ん毎日
僕らの食卓さ

 

だから
僕の体にはもう一滴の血もない

 

流れ出してしまったんだ
抜けきってしまったんだ

 

だからお願い
補充してくれないか

 

君のくちびるに流れる
その赤い血を

 

僕の口から
注ぎ込んでおくれ

 

ああそんなことができたなら
僕はどんなに幸せだろうか

 

僕が生きる意味
僕が生きてきた意味

 

君が教えてくれる
君が教えてくれた

 

そんな君の赤い血
僕の血になって遅れ

 

ねえ
ねえお願いだよ