ヤシの木の
ある場所に行ってみたくて
イカダを組んで
ポールを立てて
旗をなびかせ
あ、旗っていうのはね
僕の国
僕のマーク
そう、僕がデザインしたんだ
白をブルーを基調とした中に
インコのスーの横顔
ステキだろ
このイカダで向かう先は無人島
砂浜に漂着し
あたりを見回すと
ヤシの木
一生懸命登ったさ
そして
ヤシの実を
ひとつふたつ
下に落とし
ナイフで割って汁を飲む
ふー
そうかそうか
こういう味だったのか
満足したから帰ろうとしたら
イカダが無くなっていて
知らない人が僕のイカダに乗って
海の向こうに行ってしまったんだ
砂浜には僕の国のマークが落ちていた
僕はそのマークをもってヤシの木に再び登る
そして掲げたのさ
そう、ここは僕の国
僕だけの国
よかった、よかったじゃないか
ようやく見つかった
ようやく着いたんだ
僕の国
