2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

日常

その線路は朽ち果てていたかつて電車が行き来したはずの線路学生や会社員がいつもの場所へ向かい家に帰るいつもの列車家を離れ新たな旅立ちの日に乗った列車幾多の思いを乗せ乗る人が何を思うか思わないか感じさせることもなく日常であり続けた列車いつ朽ち…

はじまり

田舎道を車で走っていたら若い男女がおしゃべりしながら歩いていた畑しかないような家もあまりないそんな道を歩いていた二人は笑っていた恋人同士だろうかそれとも兄弟だろうかいやただの友達お互いが気になっているただの友達だといいなと思ったきっと何か…

快晴だ朝起きてカーテンを開けると雲ひとつない青空が広がっている不思議だどんなに僕の心が曇っていてもなぜか清々しい気持ちになる空には雲ひとつないこの空は宇宙だ夜には星も見えるはず僕らが見ている星は何百年も前の姿というであるならば僕はどう見え…

ピアス

ピアス耳にピアス可愛いね似合ってるよピアス唇にピアス一緒に口に含み君にキスするピアスヘソにピアスキュートだねキスしていいかいピアス鼻にピアスそれはダメだよなんでそんなことするのピアス僕のピアス飾り物なんかじゃない君がピアスピアスおしゃれな…

トンボ

山道を車で走っていると霧が出てきてそのうち真っ白になってそのまま吸い込まれそうになってそう思ったけど白いセンターラインを見ながら慎重に走ったやがて霧の向こうに何かが見えてきてやがてそれは湖だとわかってそのまま車で走っていると湖の上にも霧が…

蜘蛛の巣

ベランダに蜘蛛の巣ができていた何でこんなところにいつのまにできたのだろう棒を持ってきて払い落としてしまおうそう思ったのだけれどよく考えたらここに蜘蛛の巣があれば家の中に入ろうとする虫を捕まえてくれるのではないかそう思ったらお互い様うちの用…

クラゲ

君はクラゲを見たことがあるかい?そう海にいるクラゲさ夏が終わると出てくるあの気持ち悪いやつ昨日水族館に行ったのさ古びた水族館水槽が並んでいるだけのような水族館その水槽にクラゲがいた透明で透き通っていてキノコみたいな頭に長い長い足みたいのも…

岬が好きだ室戸岬襟裳岬犬吠崎いろんな岬に行った地球岬恋人岬黄金岬こんな岬もあった岬に立つとそのまま吸い込まれそうで怖くなる同時に僕らが住む大地に立っていることで安心する岬は不安と安心そしてまだ見ぬこの海の向こうへの希望を与えてくれるまだま…

祭り

その街では秋祭りが行われていた海に続く神社の階段そのまわりには屋台が立ち並びおそろいのジャージを着ている少女たちずっと笑ってずっと一緒同じ空気を吸って同じ空気に囲まれているそれが幸せって知ってるかい聞いて見たくなったけどそんなこと構うもん…

ずっと見ていた空が夕焼けに染まり出しやがて夜を迎える瞬間をずっと見ていたなぜ夜は来るのだろうなぜ朝は来るのだろうずっと見ていた空がこの世が変わる瞬間を僕は泣いていた空が夜に変わる瞬間世界が変わったから僕は震えていた空が生きていることを知っ…

コーラ

暑い夏の日駅のホームに僕らはいた学校の帰り道たわいのない話をしている赤い缶コーラ君は美味しそうに飲んでいる欲しそうに見えたのか彼女がこっちを見た何も言わずコーラ缶を差し出した飲んでもいいよ目でそう言っていたけど飲めるわけないじゃないか君が…

お酒

お酒を飲むと楽しくなって嬉しくなってなんか気持ちよくなってもっと飲みたくなるそのまま眠りについて楽しい夢を見て朝になってまた働いてお酒を飲むお酒を飲まなかったらなんか寂しくてつまらなくてもっと驚いたのは何もすることがないってことに気づいた…

imagine

天国はないただ空があるだけそう歌った人がいるimagineそうなのかなだったらあの人はどこにいるのだろう僕の心の中教科書的な答えだけど僕は空にいてほしい天国はないのかもしれないでも空はあるだから天国もあってほしい僕を見守ってほしいし僕も見続けたい…

あじさい

あじさいステキな花大好き小さな花たくさん集まって一つの花になるみんなで一つの花を形作って可憐なあじさいになるあじさいは雨がよく似合う梅雨に咲く花そしてなぜだかカタツムリが似合う雨に打たれるあじさいはなぜか清々しい光に満ちているからそしてピ…

楽しい日々

楽しいとき楽しくて楽しくてたまらないとき涙が出るほどおかしくて楽しいとき僕は不安になる楽しいのに不安になるなんておかしいなもったいないなもっと純粋に楽しめればいいのにだけど本当だって楽しいときは続かない知っているから楽しくないときがあるか…

キリンの教え

キリンキリンの首はなぜ長いのだろうキリンはなぜ黄色いのだろう淡い黄色ホットケーキみたいつぶらな瞳長いベロどうしてそんな姿をしているのだろうキリンキリンは僕らを見てどう思っているのだろうちっちゃくて二本足で歩く蹴れば折れそうな体躯変な洋服を…

旅立ちの日

朝早く起きて空を見たら宇宙が見えたうっすらとした青空朝焼けが始まる瞬間ちぎれた雲の隙間から宇宙が見えたこの空の先には宇宙があると知っていたけど本当だったんだ遠く遠くどこまでも続く果てしない空間アメリカやヨーロッパ月や太陽どころじゃないまし…

平和

ミサイルが飛んできたらしいサイレンは鳴らなかったがスマホがけたたましく鳴っていた空襲警報そんなことでもないらしい窓を開けて空をしばらく見ていたけど何もなかったのでテレビをつけたらみんながミサイルミサイルと言っていた次の日テレビをつけたら不…

大きなお世話

僕の家のとなりには老人ホームがあるだけど老人の姿はない正確にいいうと外を歩いている老人の姿がないみんな家の中にいるのか一日中ずっと部屋の中にいるのかときどき救急車がサイレンを鳴らしてやってくる最後の外出かなそんなことを思ったりして幸せなの…

ステキだね

素敵ってステキだよねステキな言葉僕らはステキな僕らでありたいし僕はステキな君に恋したいし僕は君にとってステキな僕でありたい素敵はステキ幸せの言葉幸せの合図だって僕らはステキを求めている自分自身も君にもそして僕はこう思うんだみんながステキに…

house

ピンクの扉黄色の扉紫の扉もいいかもねみんなで塗るんだペンキを持って汚れてもいい服を着てそうすれば僕らだけの空間幸せの空間が出来上がるそのまま家も塗りたいね君の家は何色僕の家はブルーさ海のような空のようなそして僕の心のようなブルー最高だろそ…

僕しだい

夏から秋への切り替えはほんの一瞬で訪れる誰かがスイッチを押してるみたい涼しい風が吹いてきてなんだか匂いが変わりだすこの国には四季がある他の国にはないのかな春夏秋冬あたりまえそう思ってきたけれどそうではない国もあるらしいずっと常夏の国ずっと…

運と実力

運と実力両方を兼ね備えているものが成功する運はわかるその時々のラッキーアンラッキーもちろんそれを呼び込む呼び込めないそれも実力かもしれないでも一番の疑問は実力って誰が決めるの実力があるものは必ず成功するの?実力を実力と評価されないとその実…

ぶどう

ぶどうの季節らしい大きいの小さいの黒にむらさき黄緑もある丸く可憐な玉のようみんなで房を構成するどうしてこんな形なの僕らが食べやすいようになの玉は皮に守られて奥には大切なタネがあるしっとり守られ生きているぶどうを口にほうばるとぽっこりほっぺ…

こころ

損と得どちらがいい損したい人なんていないみんな得したいけど得するのが目的の人いっぱいお金のことだけじゃないすることすべてサッカー勝ったから今日はハロウイーンだから騒がなきゃみんなやってるから僕もやらなきゃ損だから写真撮らなきゃみんなに送ら…

気づくのは僕ら

今日もテレビや新聞で誰の責任あいつの責任わいのわいのと叫んでいるあーすればよかったこーすればよかったなぜこうしないのかしたり顔で叫んでいる当たり前を当たり前だとわいのわいのと叫んでいる無邪気に叫ぶ彼や彼らほっておけばいいじゃないそれなのに…

あの目

曇天の日分厚い雲の隙間から何かが見えた確かに見えた空ではない陽でもないもちろん星でもない誰かが見ていたこちらを見ていた僕らを見ていた何を見ているのだろう興味深そうにじっとこっちを見ている懐かしそうに慈しむように例えようのない優しい目だった…

訓練

僕はね君のためだったら何でもするよ今までは口ばっかりだったけど本当さそのために3年間も一人でいたんだこれは訓練だったんだ仕事の訓練ではないよ僕のため僕が生きるため君のために生きるための訓練だったんだ僕は分かっていなかった僕は僕だからすべて…

満たされていた

昨日死ぬ夢を見たもう少しで死ぬその時に目が覚めたあのあと僕はどうなっていたのだろう起きてしまったことに少し後悔をしたけどいつかはわかることただそれだけのことその日が来ればわかることそれより死ぬときの僕の周りには人がいた誰だかはっきりわから…

弱虫

虫が飛んでいた蚊みたいな細い体躯に細い手足ふわふわと自らの力ではなく空気に運ばれるように飛んでいた家の中だったから嫌だな外に出て行って欲しいなそう思ったけどよく皆がやるように手でパンってつぶすことはできなかった僕は蚊に刺されやすいいつも僕…