おかしいかい


雪が溶けると
何が出てくるのだろうか
道路



雪の中でうずくまっていた
その時の思い
表れるのかもしれない
悲しさ
楽しさ

いいのに
ずっと雪の中にいれば
いいのに
そう思ったり
思わなかったり

だって僕は
雪の中にいたから
ずうっとうずくまって
春になるのを待ったけど
誰も呼んでくれなかった

ずっとじっとしてたら
暖かくなって
外へ出てもいいのかな
そう思ったけど
もう僕の居場所はなかった

だから僕は
ずっとうずくまっていた
雪の中に
雪がなくなっても
ずっとずっとうずくまっていた

そうしたら
僕は
僕自身は
もういないことに
なってしまっていた

僕はここにいるよ
僕はここにいるよ
なんどもなんども
大きな声で
か細い声で叫んだけど

誰も僕の声は
聞こえなかった
聞いてはくれなかった
だから
いいんだ
僕はうずくまっている
暖かくても寒くても
ずっと同じ格好で
誰にも気づかれず
そのうち

自分でも気づかず
ずっとそのまま
ずっとそのままさ
おかしいかい
おかしいよね

だけど
これが僕の一生
僕の人生
おかしいかい
おかしいよね