モンシロチョウ


蝶々が飛んでいる
モンシロチョウだ

いつ以来だろうか
蝶々を見たのは

いや
蝶々に気がついたのは

子供の頃
網を持って追っかけた

触ると
白い粉が手についた

毛虫とはうって変わって
美しいその肢体

手から離しては
どこまで飛んでいくのかずっと見ていた

そのモンシロチョウが
いま僕の目の前を飛んでいる

もしかしたら
子供の頃見たあのモンシロチョウかも

実は何十年も生きてきて
僕の周りを飛んできたけど

僕が気づかなかった
だけなのかもしれない

なんて馬鹿なことを考えていたら
モンシロチョウは何処かに行っちゃった

僕の幸せと一緒かもしれない
気づくか気づかないか

もうモンシロチョウはどこにもいなくて
やっぱりな僕の幸せと一緒だ

何処か行っちゃうんだ
そう思ったけど

あのモンシロチョウは
僕の背中に止まっていた