僕らは月明かりに照らされていた
彼女の顔は白く
その体は透き通っているかのようだったけど
青白い
青白い炎を発しているかのようだった
僕らは抱き合い
いつまでもその場にいた
まるで蛸のように
お互いの足が自分の足が
絡み合って一つの生物であるかのように
月明かりは
そんな僕らを照らし続けていた
月明かりがなければ
ここは深海のよう
誰も僕らに気がつくことはできない
月明かりの中
ダンスを踊る
生きていることに
喜びを分かち合い
青白い炎の薪になる
月明かりを
僕や僕らは
僕らのためと思っているけど
実は月のためで
月が僕らの輝きを求めている
それは月が生きて行くために必要なものだから
僕らと一緒
それが自然
僕らは生きている
一緒に生きている