街灯


道を行くと
無数の街灯が
僕らの進む方向を照らし出している

いったい何本あるのだろう
そしてどこまで続くのだろう
ありとあらゆる道を街灯が照らしている

田舎の田んぼ道
昔からある細い電信柱
そこでか弱い光を放つ街灯

虫たちが寄ってきては
盛んに光を求め
自分のものにしようと反射させている

高速道路
一定の間隔で立ち並び
強い光を発している街灯

行き交う車のヘッドライトに負けるものかと
そして優しく導き出す寛容性を携えながら
知らないうちに僕らに安心を提供する彼ら

住宅街
緩やかな光ながらも
人が住む息吹を感じさせる街灯

ここに住んでいる人がいる
それを示すかのように
家路につく人々を導く存在

僕らは街灯に導かれ
いつもの場所に帰って行く
迷うことも途方にくれることもない

いつもの街灯が
僕らを待っている
そして行く先々でも僕らを待っている

僕らも街灯のような存在になれるだろうか
僕は誰の街灯になれるのだろう
僕はどんな街灯になれるのだろう

月明かりのない日も大丈夫
僕が守ってあげる
そんな街灯に僕もなりたい