疾走した


スケートボードに乗って
街の中を疾走する

みんなが振り向く
かまうもんか

僕は風に乗って
風に向かい

空に飛ぼうとしていた
だから崖の向こうに飛んでみた

飛んだ
そう思った瞬間

僕は崖に叩きつけられ
そのまま海の中に突っ込んだ

海の中で
スケートボードに乗った僕はヒーローだった

イルカや
熱帯魚

みんなが羨望の眼差しで見ている
カッコいいだろ

一緒に行こう
一緒においで

僕はみんなに言ってみて
僕はみんなを引き連れて

海の中を自由自在
走れ疾走だ

そんな僕は
いつのまにか鯨の背中にいて

気がついたら
潮吹きと一緒に空に飛び出した

飛べた
僕は飛べたんだ

そこには雲ひとつない青空
輝く太陽

眩しくて
眩しくて

僕はその光に包まれて
疾走した