新しい季節


暖かくなると
寒かったあの日を忘れ

心地よい風に身をゆだね
こころに優しさと期待が入り込む

薄着になると
身体が軽快になるのと同じように

こころも軽快になり
なんだか知らないけど嬉しくなる

僕は外出するときは手ぶらだ
カバンを持つ手が煩わしい

たぶんわかっている
こころが身軽になりたいのだと

僕らは年々なにかを積みまして
いつの間にか重い荷物を背負っている

気づかない
気づいているのかもしれない

季節の変わり目
暖かい風を受け

その荷物を
ひとつふたつ

おろしてみないかい
きっと新しい季節が

僕の心にもやってくる
新しい花が咲くかもしれない