大空を

 

目の前に

鳥が降りてきた

 

羽を広げたその姿は

美しくて

 

まるで

剥製のよう

 

鳥は羽を再び広げ

飛び立とうとしたから

 

ちょっとまって

そう言ったらこちらを見たから

 

背中に乗せてもらえませんか

そう言ってみた

 

鳥は

バカだな

 

そんな目をして

飛んでいってしまった

 

僕は残念でしょうがなかったけど

いつか乗りたいな

 

そんなことを思い

鳥の背中に乗った自分を想像した

 

馬に乗れるんだから

鳥に乗れないはずがない

 

きっと試みた

昔の人もいるはずだ

 

それに鳥に飛べて

人に飛べないはずがない

 

僕はいつか

飛んでみたい

 

そんないつかが

きっとくる

 

僕は初めて飛んだ

人になる

 

大空を