ピアノ

 

ピアノを弾くあの人は

いつも眉間にシワを寄せて

もの静かに歌ってる

 

そうかと思えば

楽しそうに嬉しそうに

笑いながら歌ってる

 

辛いことも

悲しいことも

楽しかったことも

 

すべてを織り交ぜながら

思い出しながら

自分の心を奏でている

 

誰かが彼のことをこう呼んだ

Pianoman

ra-rara-ra-ra-ra

 

彼は今日も歌ってる

もう新しい曲をつくるのはやめたそうだ

気楽に一日を過ごすそうだ

 

眉間にシワを寄せながら

大事なピアノを撫でながら

たまには空なんか見上げちゃったりして

 

そんな彼は今日も歌う

なぜ歌うのか

歌いたいから

 

そう言いながら

歌い続ける

ra-rara-ra-ra-ra

 

いつもの歌声が

響き渡る

僕の心を揺らし続ける