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青い湖


湖を見ていた
青い とても青い水に覆われて
大空の下 たゆやかに存在する
青い とても青い湖

僕を服を脱ぎ
湖に飛び込んだ
冷たいかと思ったがそうでもなく
なにか まとわりつくような水の感触

ここは海でもなく川でもない
湖がそう言っているかのようで
凪ることのない水面に輝く
夏の終わりの日差しを飲み込んだ

突然まわりの水が僕を包み込み
ぐるぐると回りだし
僕はこの湖の栓を開けてしまったかのように
湖の奥深くへと沈んだ

湖の底には民家があり
はるかむかしに人が暮らした痕跡が
そこにはあった
この湖ができるまえのことだ

家の戸を開けると
暖かい空気がそこにはあり
暖かい人の温もりがあり
日常という名の幸せがあった

僕はふいに何か思い出し
湖面へと向かった
水から顔を出すと
いつもの空と太陽とこの湖がそこにあった

帰らなきゃ
家に帰らなきゃ
僕は急いで湖から出て
家に向かって走り出した