僕らの影


君の影を見つけて
追いかけたら
僕の影は君の影と一緒になって
僕は君になった

街の中には
影がたくさんあって
僕は気がつかなくて
気がついたら影になっていて

僕の影
見たことがあるかい?
僕は気がつかなかった
僕に影があることを

誰か僕の影を見つけて
僕の影を追ってきてくれないか
そして
一つになろう

僕の影は
街の影と
一つになるから
素敵になるから

光があるから影がある
影があるから光がある
だから僕らは
一つになる

素敵な僕らは
一つになって
光になって
何処までも一緒なんだ

 

帰り道


帰り道

僕が何を考えていたか
何も考えられるわけがない

隣に君
僕の君

君の眼差し
君が見ているもの

僕の見ているもの
一緒

好き
好きなもの

一緒
一緒の時

他愛のない会話
かけがえのない会話

いつまでも
いつまでも続けばいい

そんなん時
そんな瞬間

神様
お願い

好き
好きだ

それだけ
ただそれだけ
 

ヒカリノカナタ


朝日に輝く雲
圧倒的な白さ
圧倒的なボリューム
漂う雲
綿あめのような雲

雲は何処で生まれるのか
何処からやってくるのか
何処に行くのか
できることなら
一緒に行きたい

僕を乗せてくれませんか
筋斗雲のように
僕の大好きなベッドのように
羽毛ぶとんのように
抱かれたい

雲のお母さんは誰
雲のお父さんは何処
僕は誰
君は誰
僕と一緒さ

だから
連れて行ってくれないか
君の故郷に
君の目的の地へ
僕を包んで

この世の光
全てを吸収して
自分の体に溶け込ませて
圧倒的な存在感を
僕らに見せつける君

そんな雲
僕も行くよ
お願いだ
連れて行っておくれ
ヒカリノカナタに

 

一緒


ずっと
ずっとそばに
いると思ってた

ずっと
いつまでも
一緒だと思ってた

それなのに
どうして
行ってしまったの

僕を
僕を置いていかないで
一緒

いつまでも
いつまでも
一緒

だから
行きたい
行きたいんだ

僕も
僕も連れて行っておくれ
頑張るから

一緒
ずっと
一緒

それだけ
ただそれだけ
一緒に

笑いたい
それだけ
ただそれだけ

 

生きること


朝起きて
行きたくない
思う時
生きたくない

辛いことがあって
帰りたい
思う時
還りたい

何に還り
何処に行くというのか

結局僕らは
何処に帰っても
何に還っても
いずれ何処かに行こうとする

それが生きることだから

 


人参を食べたら
馬になったようで
早く走れるようで
ヒヒーンと大きな声で
大声をあげて
僕は飛んで行った

イチゴを食べたら
乙女になったようで
ケーキになったようで
甘くて酸っぱくて
大きな声で
君が好きだと叫んでいた

お酒を飲んだら
もっともっと飲みたくなって
テキーラ
ジンやウオッカを飲んで
大声で笑って
泣き叫んだ

僕は誰なんだ
誰が僕なんだ
僕は何が何だか分からなくなって
辺りを見回して
探して見たけど
何を探しているのか分からなかった

お好み焼きを食べたら
中から出てくるのが
うどんかそばか探していたけど
そんなことはどうでもよくて
ソースはオタフクかなって
そんなこともどうでもよくて

僕は海を見ていて
僕は海になりたくて
僕の涙は海に滴り落ちて
海は僕の涙になって
大きな唸りとなって
僕に押し寄せてきた

僕は波に飲まれて
その波は実は僕の涙で
だから僕は僕に戻っただけで
それが幸せだと知って
嬉しくて
心から笑ってしまった