僕の日常

 

僕は床屋が苦手だ

 

体中を縛られ

椅子に固定される

 

身動きできない僕に

体の一部が刃物で切り刻まれる

 

つまらない言葉を浴びせられ

僕の反応を見ている

 

つまらないやつだな

そう思われたくない僕は

 

愛想笑いを返す

そんな拷問の時間

 

僕は逃げ出したくて

眠りについく

 

というか

眠ったふりをする

 

そうか

僕の日常は逃げてばかり

 

そんなことに気づき

夢の中で眠りにつく

日曜日の憂鬱

 

また日曜日がやってきた

憂鬱な日

 

せっかくの休みじゃないか

そんなふうに言う人もいる

 

僕にとって日曜日は

休みであって休みでない

 

月曜日を迎える

憂鬱な時間でしかない

 

それなら月曜日を

楽しい日にすればいいじゃないか

 

それだったら

日曜日はより楽しい日になる

 

そんなこと思う

そんなこと思う僕は何者だろう

 

こんな事考える日曜日

だから日曜日は憂鬱なんだ

滑稽な自分

 

海が見たくて

走り出していた

 

海には

海が見たい人がたくさんいた

 

みんなオシャレして

海にいる自分を満喫して

 

これが素の自分

お化粧した素の自分

 

そんな人がたくさんいて

そんな人はそんな人を呼び込むから

 

馴れ合いたちが溢れ出し

誤魔化しが誤魔化しじゃなくなる

 

それで素の自分になれる

お化粧した素の自分

 

滑稽じゃないか

滑稽だよ

 

滑稽でいいじゃないか

それが人間なんだから

ばかだなあ

 

恐竜ってなんで滅んじゃったのかな

っていうか

本当にいたのかな

いたのなら

少しくらい残ってたって

イインじゃない

 

そんなこと思ったら

いつか僕らも滅ぶんだ

そんなこと言う人がいるけど

ばかだなあ

知らないんだ

もう滅んでるってことに

 

何で気づかないのかな

絶滅したんだよ

人類は

今ここココにいる人間は

人間のようで人間じゃない

幻なのさ

 

ばかだなあ

気づかないなんて

そんな大事なことに

気づかないで

生きるとはなにか

なんて考えたりしちゃってさ

 

もっと大事なこと

もっと大切なこと

あるのに気づかないで

気づかないから

絶滅しちゃって

それにも気づかないで生きている

 

ホント僕らってばかだなあ

そんな事を考える

 

朝そとに出ると

夏の匂いがした

 

ああ

もう一年経ったのか

 

またあの熱い

夏がやって来るのか

 

一年なんて

あっという間だな

 

そう思って

あと何回こんなこと思うのかな

 

そんな事を考える

 

人生70年とすると

いま思った一回は1/70

 

そう考えると

また一年たったな

 

なんてのんきに考えてる場合じゃない

そんな事に気づいたけど

 

そんなこと思っても

どうしようもないから

 

ただただ空を見上げ

あー空はきれいだな

 

そんな事を考える

スーパー

 

スーパーに行くと

いろんな果物が売っていた

 

リンゴやオレンジ

イカにメロン

 

キレイなキレイな

果物たち

 

どれだけ甘いか

そんなことまで表示してある

 

スーパーって

何でスーパーっていうんだろう

 

スーパーマーケット

スゴイ市場

 

そんなとこだろう

ホントスゴイとこ

 

僕らの日常はスーパーだ

だけどもうそれに気づかない

 

気づいていたとしても

それ以上を求める

 

僕らは贅沢

僕らは残酷

 

ちがうよ

僕らは馬鹿

 

僕らは鈍感

そんなとこ

 

スーパーなお惚け野郎

かき氷

 

かき氷

美味しい季節になってきた

 

冷たくて

甘くて

 

溶けていく

僕の熱で溶けていく

 

僕が温かいってこと

教えてくれる

 

色んなかき氷

あるらしいじゃないか

 

今度食べさせておくれよ

冷たくて

 

溶けることで教えてくれる

僕を教えてくれる

 

できれば

もう少し教えてくれないか

 

僕は誰なのか

ねえお願いだよ

 

だってかき氷

色んなかき氷があるらしいじゃないか

 

そんなかき氷

あってもいいよね

 

そう思わないか