祭り


その街では
秋祭りが行われていた

海に続く
神社の階段

そのまわりには
屋台が立ち並び

おそろいのジャージを着ている
少女たち

ずっと笑って
ずっと一緒

同じ空気を吸って
同じ空気に囲まれている

それが幸せって
知ってるかい

聞いて見たくなったけど
そんなこと構うもんか

だって
幸せだから

その幸せは
祭りとシンクロして

人々を
その街自体を幸せにしていた

家々の玄関には提灯が飾られている
その横に年寄りたちが座っている

神輿が来るのを待っている
白装束に身を包んだ街びとたち

ずっと昔から行われてきたこと
ずっとこれからも行われること

そう思っている人たち
そう願っている人たち

美しさ
強さ弱さ喜び悲しみ

全てが包まれるこの瞬間
それに気づいているようで気づいていない

昔から続いていること
未来永劫続くこと

僕らは生きている
 
 


ずっと見ていた

空が夕焼けに染まり出し
やがて夜を迎える瞬間を

ずっと見ていた

なぜ夜は来るのだろう
なぜ朝は来るのだろう

ずっと見ていた

空が
この世が変わる瞬間を

僕は泣いていた

空が夜に変わる瞬間
世界が変わったから

僕は震えていた

空が生きていることを
知ってしまったから

ずっと見ていた

美しさとは何かを
知ってしまったから

 

コーラ


暑い夏の日
駅のホームに僕らはいた

学校の帰り道
たわいのない話をしている

赤い缶コーラ
君は美味しそうに飲んでいる

欲しそうに見えたのか
彼女がこっちを見た

何も言わず
コーラ缶を差し出した

飲んでもいいよ
目でそう言っていたけど

飲めるわけないじゃないか
君が口をつけたコーラ缶

君は強引に僕の手に持たせて
素知らぬふり

口から心臓が飛び出しそうだったけど
そんなふりは微塵も見せず

何事もなかったかのように
僕は彼女のコーラ缶に口をつけた

そして何事もなかったかのように
僕は彼女にコーラ缶を返した

何事もなかったかのように
そ知らぬふりをして

僕の
精一杯の一世一代の芝居

僕の喉には
強烈な何かが飲み込まれていた

彼女は何事もなかったかのように
僕のことをチラッと見てから

残ったコーラを飲み干した
そして僕を見て笑った

これがはじまり

 

お酒


お酒を飲むと
楽しくなって
嬉しくなって
なんか気持ちよくなって
もっと飲みたくなる

そのまま眠りについて
楽しい夢を見て
朝になって
また働いて
お酒を飲む

お酒を飲まなかったら
なんか寂しくて
つまらなくて
もっと驚いたのは
何もすることがないってことに気づいたってこと

でもいいじゃん
だったら
ずっとお酒を飲んでればいい
みんなで一緒に飲めばいい
ひとりが良ければそれでもいい

ギャートルズ
知ってるかい
ピンクの息でプハーって
生きていることを
楽しんでた

僕もあんな風になりたいな
だって楽しくて
嬉しくて
生きていけるんだもの
みんなで一緒にね

お酒を飲めることは幸せさ
君や君たちと一緒に
楽しめばいい
他にすることがなくたってかまうもんか
僕には仲間がいるから

みんなでプハーって言ってやろう
何が悪いのさ
僕らは生きているんだ
必死なんだ
そう言ってやろう
 

imagine


天国はない
ただ空があるだけ

そう歌った人がいる
imagine

そうなのかな
だったら

あの人は
どこにいるのだろう

僕の心の中
教科書的な答え

だけど
僕は空にいてほしい

天国はないのかもしれない
でも空はある

だから
天国もあってほしい

僕を見守ってほしいし
僕も見続けたい

空はただあるだけど
天国ではないかもしれないけど

僕の空であってほしい
僕の空でいてほしい
 
 

あじさい


あじさい
ステキな花
大好き

小さな花
たくさん集まって
一つの花になる

みんなで
一つの花を形作って
可憐なあじさいになる

あじさいは
雨がよく似合う
梅雨に咲く花

そして
なぜだか
カタツムリが似合う

雨に打たれるあじさいは
なぜか清々しい
光に満ちているから

そして
ピンクや紫
淡い水色

淡い色のあじさいは
真緑な茎と葉を伴って
強烈な美しさを醸し出す

そのコントラスト
自然
溶け込んでいる

雨に輝き
緑に支えられ
淡く可憐に咲く花

そんなあじさいに
僕もなりたい
いつのまにかそばにいる

自然に溶け込みながら
いなくてはならない存在
それが美しさ

可憐な花
たくましく存在する
そんななあじさいに僕もなりたい
 

楽しい日々


楽しいとき
楽しくて楽しくてたまらないとき
涙が出るほど
おかしくて楽しいとき
僕は不安になる

楽しいのに
不安になるなんて
おかしいな
もったいないな
もっと純粋に楽しめればいいのに

だけど本当
だって
楽しいときは
続かない
知っているから

楽しくないときがあるから
楽しいときがある
楽しいときの次には
楽しくないときがきっとある
知ってるから

けれど
一瞬
その瞬間に生きている僕らだから
楽しいときに楽しまないのは
おかしい

だから
楽しいときは
笑う
大声をあげて
楽しいから

決して
楽しいふりをしたり
楽しくみられたいと思ってはいけない
楽しい僕を演じてはいけない
なんの意味もないことだから

楽しいときを楽しもう
楽しくないときは泣けばいい
きっと一緒に楽しんだ
友達や家族が
手を差し伸べてくれるから