灯台


僕は灯台が好きだ
港や岬の突端で
絶えず灯をともし
真っ暗な闇夜
大海原を行き交う僕らを
導いてくれる灯台

昼間見る灯台
どこか寂しげだ
周りには何もなく
草も生えていたりして
ポツンと佇み
じっとその時を待っている

そんな灯台
夜になると強烈な光を発し
僕らを導き出す
すごい嵐の日だって
霧深い闇夜だって
誰もが不安になる時だって

その光は僕らを勇気付け
安心させて
大丈夫だから
いつでも帰っておいで
大丈夫だから
いつもみてるから

そんな灯台に僕もなりたい
そんな存在に僕もなりたい
僕の灯台
君や僕ら
そして僕自身のための
そんな灯台に僕はなりたい

 

夕焼け


夕焼けってすごいな
僕や僕らの
いつもの街
いつもの風景
全く違うものにしてしまう

真っ赤な輝き
その輝きに征服された
街や人々や僕ら
神々しい光を浴びて
この世のもではなくなる

そんな時間は一瞬
その後僕らは暗闇に包まれる
だからこそ
夕焼けに染まった瞬間は
かけがえのない時

誰もが赤く金色に輝く時
今日という日に想いを馳せ
明日という日に希望を抱き
今夜の幸せに胸をときめかす
そんな一瞬

僕らは素敵な世界に包まれている
僕らは素敵な世界を生きている
それに気づかないのが
幸せだって
知らないよね

 

雨降るとき


雨が上がると
山から煙のようなものが立ち上る
水蒸気なのか霧なのか
幻想的な光景
 
しんと静まり返った中
汚れが洗い流され
山が呼吸をしているかのよう
そんな景色
 
生きている
自然も息をしている
それが
見える時
 
僕らはいつも一つの方向からしか物事を見ることができない
見えるということの意味がわかっていないのかもしれない
知っているけど知らないふりをしているのかもしれない
 
山はそこにあるもの
ではなく
そこにいるもの
 
そして僕らも
そこにいるものの一つ
自然の一つの構成品
 
だから僕らが自然を破壊していると思ってはいけない
破壊しているようで破壊されているのは僕らだから
だって僕らは同じ構成品
 
僕らが息をしているように
あの山も息をしている
もう少し近づいてみよう
 
そっと抱きしめてくれるかもしれない
そうしたら僕らも抱きしめてみよう
恋に落ちてしまうかもしれないよ
 
僕らは同じ存在
この世界を作りこの世界を壊すこともあれば愛することもある
雨降るときにわかるはず
 

洗濯


洗濯って好きだ
今の洗濯機はボタンを押すだけだけど
水がいっぱい出てきて
洗剤と柔軟剤を入れて
キレイになりますようにって
フタを閉めるだけ

でもフタを閉める前に
しばらく見てみる
たっぷりの水の中
ドプンドプン
洗われ泳ぐ衣類たち
キレイになるって気持ちいーって言ってるみたい

僕も洗われたいな
洗濯機の中に入りたいなって思う
ドプンドプン
たっぷりの水に揺られたい
汚れがどんどん落ちて
ピカピカになるんだ

いいなー気持ちいいだろうなー
シャワーって何か味気ない
やっぱり浴槽でたっぷりのお湯に浸かりたい
そうだ温泉のお風呂
泳いだことあるだろ
体だけでなく心も解放されるからね

だから一緒にお風呂に入ろうよ
ピカピカにしてあげるから
髪の毛だって洗う
背中だってゴシゴシする
指の間だって丹念に洗う
そして君の心も洗ってあげる

そしてピカピカの体同士で抱きしめ合うんだ
あー幸せだなー
お風呂に入りながら
一緒に天井を見るんだ
そして君と話をするんだ
そして歌うんだ

はービバノンノンって
最高だろ
僕らの体と心はキレイになる
汚れたって大丈夫
すぐに洗ってあげるから
僕は君の洗濯機

最新鋭のドラム式じゃない
旧式の洗濯機
ドプンドプン
たっぷりの水で
泳ぐように
キレイにしてあげるよ

 

トンボ


お墓の前で
アレヤコレヤ話をしていたら
いつのまにか隣のお墓のとうばに
トンボが止まっていた

トンボはじっとこっちを見ている
青いシオカラトンボ
面白くなって
アレヤコレヤとトンボに話しかけてみた

トンボは黙って聞いてくれたけど
当たり前だけど
何いうわけなくて
僕はバカだなあと思って

それでもトンボはそこにい続けるものだから
アレヤコレヤの話の続きで
僕はどうしたらいいのかな
と聞いて見た

もちろんトンボはなにいうわけでもないけど
それでも僕はなぜだかスッキリして
お墓に向き直って
頑張るよと言って見た

そして振り返ってトンボを見ると
もうそこにトンボはいなかった
あたりを見回したけど
その姿はどこにもなかった

空には一面の青い空
白い白い雲が漂っている
僕は墓石に水をたっぷりかけ
手を合わせて目をつぶった

 

自由


チェンジ
権力を持った人はみんな言う

勝手に言わせておけば
そう思ったけど

求めているのは権力を持たれた側だった
チェンジ

彼らは変えることを求めているのではなくて
変えてくれることを求めている

だから権力者は
俺が変えてやると言う

世の中よくできている
支配と服従

支配する方とされる方
略奪する方とされる方

それなのに人は自由を求める
自由ってなんだ?

それは自分一人で生きていけること
人に要求することではない

それがわかっているのに
わかっていない振りをするのは

みな支配されることでもたらされる
自由という名の権利を求めているから

そんな都合のいいこと
あるわけないでしょ

みな気づいているのに
気づかない振り

社会の仕組みと個人の生き方は違うのに
社会と個人を混同させて都合が悪くなると知らんぷり

生きるためといえばそれまでだけど
そんなしたたかさ誰から習ったの?

僕らにはもっと大切なことがある
それが僕らの自由だ

 


風力発電って好きだな
昔の風車じゃないよ
あの丘陵や海沿いにあるおっきな現代の風車さ

あの圧倒的な存在感
あれを見ると自分が小人になったように感じる
ガリバーの反対

一体誰が考えたんだろう
すごいものを作るもんだ
建設費の元は取れているんだろうか

もしかししたら損得なんて考えていないのかもしれない
オブジェ
モダンな芸術作品なのかも

だってこれに似たものを知らないかい?
あれだよ
イースター島のモアイさ

実はモアイ像も科学的な道具だったりしてね
何百年後かにこの風車たちも
謎の伝説とか言って語り継がれているのかも

まあそんなことはどうでもいいけど
人間ってすごいな
こういうのを自然との融合というのではないだろうか

晴れた日は風車を見に行こう
悩みなんて吹っ飛ぶよ
自分はこんなちっぽけな存在ってね