僕らはできる


悲しさは人をうつむかせる
寂しさは人をふるえさせる
哀しさは人を絶望にさせる

嬉しさは人に希望を与える
楽しさは人に笑いを与える
明るさは人に勇気を与える

僕たちはいつも何かを感じて
心の中に取りこんで
何かに変換させて生きている

僕たちが感じる何かは
悲しさや寂しさや哀しさや
嬉しさや楽しさや明るさや
悔しさや苦しさ
たくさん

でもそれらを
どう感じるかどう変換させるか
それは僕ら自身
全て僕らが決めること
だからみな同じ

哀しさを希望に感じることだって
悔しさを希望に変えることだって
できる
僕らはできる
全て僕らが決めることだから

そう
僕らはなんだってできる
できる
何したっていい
僕らは自分次第の生き物だ

 

 

僕の役目


僕は震えていた
寒くなんかない
心が震えていた

絶望でもない
希望でもない
ただただ震えていた

僕の手は冷たかった
誰かに温めて欲しかった
違う
誰かの暖かさを確認したかった
僕にはもうなかったから

誰か
僕の手を握って
それだけでいいんだ
僕が震えていること
わかってくれるだけで

そんな時
あの人はいつも僕のそばにいてくれた
僕の手を握りしめてくれた
僕の心を温めてくれた
僕はそれが当たり前だと思っていた

さよなら
僕の前からあの人はいなくなった
あの人はさよならも言わなかった
ただただ優しい目で
いつものように僕を見ていた

僕は思った
あの人がいなくなって
誰が僕を温めてくれるのかと
でも違うんだ
僕はようやく気づいたんだ

僕の番なんだ
震えている誰か
僕の大好きなあの子
そう
僕が温めてあげる番なんだ

僕は震えている暇なんてないんだ
だってあの子が待っているんだもの
早くしなきゃ
待ってて
今温めてあげるからね

僕の全てを
君にあげるから
それが
僕の
役目

 

僕の人生


いったい僕が何をしたっていうんだ
何もしてないじゃないか

そう
何もしてない
何もしてないからだよ

僕は何も面倒は起こしていない
人から恨まれることもしていない
それなのに
それなのになんで
こんな仕打ちを受けなければいけないの

言っただろ
何もしてない
何もしてないからだよ

じゃあ
どうすればいいっていうんだ
僕にどうしろというんだ
何やってもやらなくても
僕はどうすればいいんだ

何かして間違うこと
何もしないで間違うこと
どちらがいい?
そういうこと
わかるよね

何かしなければ何もなし得ない
そういうこと
ほら
元気が出てこないかい
何したっていいんだよ

同じ間違うなら
何かした方がいいじゃないか
それによって
何かをなし得る権利がある
そういうことさ

ねえ
わかっただろ
あとはやるだけさ
それが僕らの人生
それが僕らが生きるということ

 

 

僕の詩


僕の詩を送ります
君に

なぜ詩を送るかって
僕のこと伝えたいから

手紙じゃダメなのかって
詩が僕の手紙さ

言葉で伝えられるなら
話したほうがいい

話して伝わらないことや
言葉で伝わらないこと

僕は詩で伝えたいのさ
詩は言葉ではないんだ

詩は詩であって言葉ではない
だから全てが伝わる

それはね
詩を送るほうと送られるほう

両方が感じ合わなければ伝わらない
それが詩なんだ

詩はテレパシーなんだ
新しい言葉なんだよ

だから
素敵じゃないか

みんなに見られたって
かまうもんか

恥ずかしくなんかないよ
だって僕の詩は君にしか伝わらないから

 

 

僕の記念日


あの日
僕は海に向かって車を走らせていた
何か目的があったわけじゃない
自然に会いたかった
そんなことを思っていた

あの日
海は荒れていた
お前のことなど気にかける余裕はない
そんなふうに白い波を立て
僕を追い払うような海だった

あの日
僕はそんな海に挑戦したかった
お前なんかに負けないぞ
なぜだかそんなふうに思い海に飛び込んだ
荒れ狂う海に単なる人間が飛び込んだ

あの日
あっという間に僕は海に飲み込まれ
海の奥底に叩きつけられ
海の底から海面の明かり輝きをみていた
それが最後の光景

あの日
僕は無謀な挑戦を仕掛けた
何の目的もない
中学生が教師に反抗するようなもの
僕はあっけなかった

あの日
僕は自然になった
僕は自然と一体となった
不思議なものだ
なりたかった僕になった

あの日
僕は無謀であっけなかった
単なる人間だった
だけど僕はなりたかった自分を見つけた
僕は自然になったんだ

あの日
僕は僕を見つけた
あの日
僕は僕になれた
僕の記念日

 

怒る


僕は怒ってばかり
何に
世間に
会社に
ニュースに

僕は怒ってばかり
何に
僕に
僕自身に
全く情けない

僕は何で怒ってる
僕が不甲斐ないから
僕が情けないから
僕が格好悪いから
僕がついてないから

僕のせいじゃないか
人のせいにしてはいけない
世の中のせいにしてもいけない
全ては僕のせい
僕は僕自身で受け止めなければならない

そう考えたら
怒る必要なんてない
全て僕の問題だから
僕がどう思うか
僕がどう考えるか

怒って何になる
怒っていいことがあるなら怒ればいい
それで世の中を変えていけばいい
変えられないなら怒るな
それは自分の問題だから

僕は怒る
自分の不甲斐なさに怒る
それだけ
そして
自分が誇れる自分になるよう努める

それが怒るということ
全ては自分
全ては自分だ

 

 

素敵な僕


今日はね
いいことがあったんだ
僕の好きな彼女
彼女に声かけられた
そして彼女に褒められた

人に褒められるって嬉しいよね
それが彼女
最高だよ
こんな幸せないよ
羨ましいだろ

僕はね
人に褒められるために生きているんだ
もちろん誰でもいいわけじゃない
彼女
彼女じゃなきゃダメなんだ

そんな彼女に
今日褒められたんだよ
すごいだろ
最高だろ
彼女はすごいんだよ

何がすごいって
褒められた僕がすごいんじゃない
彼女に褒められたことで有頂天になる
こんな僕にしてしまう
彼女がすごいんだ

すごいよね
彼女は生きている
人に(僕のことだけどね)希望を与えられる
そんな自分に
なりたいじゃないか

だから僕も
彼女みたいになりたいんだ
いつか
なれるように
頑張るんだ

本当のこというと
僕が希望を与える相手
それは彼女
彼女のためにそんな自分になりたいんだ
素敵だろ