時が来た

楽しいじゃないか
なんでもできるし
何してもいいんだし

それなのに
なんで何もしないの
しようとしないの

臆病なのかい
面倒臭いのかい
それとも言われないからしないだけかい?

誰も待ってくれやしない
誰も誘ってくれやしない
誰も僕のことなんて知らないんだ

そんなのつまらないじゃないか
だから行くんだよ
僕がやるんだよ

楽しいじゃん
臆する理由なんて何もない
当たって砕ければいいんだ

そうだ
それでいいんだ
バカな僕でいいんだ

何もしないのに
なんでもできるフリしている
そんな奴よりよっぽどマシさ

だから
行こうよ
やってみよう

君は知らないんだ
いや気づいていないんだ
時間がないことに

いつまでも待ってやくれないんだよ
楽しみは飛び込んだ中で拾うものだ
それが美しさなんだから

飛び込まなければ
拾えない
掴みとれない

だから
行くよ
今がその時なんだ

 

希望


僕はレコード店が好き
本屋さんも好き

あの匂い
たまらないね

僕が作った曲でも小説でもないのに
それを選べば 違う自分になれるような気がして

いつも希望を胸に
あっち行ったりこっち行ったり

特にレコード店
あの匂いがたまらない

レコードのジャケットは絵画だ
まるで美術館のよう

素敵な絵に素敵な曲
素敵に決まってる

そんな中からとっておきの一枚を選ぶ
僕は幸せもの

だけどみんなデジタルになっちゃった
曲も本も

どんなに素敵な曲でも
ジャケットの絵画は思い浮かばない

何千曲もシャッフルできたり
なんか知らないけど僕のお好みの曲(らしきもの)が用意されたり

便利な世の中
それが当たり前

だけど感動が安売りされてやしないかい
テレビだってそう

感動は自分で見つけるもの
人に見つけてもらうものではない

だってそのプロセスが感動に繋がるんだもの
だから自分のものになるんだよ

僕はそんな人生を歩みたい
そして君にもそんな人生を歩んでもらいたい

それが生きるということだもの
僕らは感動する生き物だから

僕らは自分を自分で見つける生き物だから
僕らは生きているから

 

存在


なんのためにあるのかな?
不思議不思議ほんとに不思議
何がって?
眉毛だよ

だってさ
毛って大切な場所を守っているんでしょ
頭や目(まつげ)、口(ひげ)、それにとても大事なあそこ
ひげはなんで男だけなんだろう?

男は噛み付いて餌を採っていたのかもしれないね
それを女性や子供にあげるため
でも
眉毛ってなんのため?

目を守るため?
それにしては離れすぎてやいないかい
濃い人も薄い人もいるし
お化粧で描く人もいるよね

あ、いまテレビを見ていたら
体調悪いとひげが早く伸びると言っている
そうなのか
よくできているな

僕らの毛
僕ら自身を守るために存在する
それに僕らはちゃっかり
おしゃれにも使っちゃう

僕も毛みたいな存在になりたいな
皆を守り
皆を装う
大切な存在

で、眉毛はなんのため?
必要ないけど大切なもの?
きっと僕らが知らないだけ
眉毛の大事さに気づいていないだけ

僕は君の眉毛になる
君を守り装う存在
そしてその大事さが知られていないけど大事なもの
そんな眉毛に僕はなりたい

なーんてね
でもそんな存在に
僕はなりたい
まゆげ

だって素敵じゃないか
いつもいて
当たり前のようで
必要な存在

そんな僕になりたいな
だから
まゆげ
素敵な存在
 

 

街を歩く二人


街を歩く二人に地図はいらないぜ
こんな歌があったっけ

いま街を行く二人は
相手の顔など見ずスマホ見て

GPSで自分たちがどこにいるのかなんてすぐわかる
二人が離れていたって相手がどこにいるかもわかる

そんな時代
そんな僕ら

行くあてなどない
歩き続ける二人

そんなこともなくて
行き先も行き方も時間も言われた通り

そんなの当たり前
そんな僕ら

君たちどこに行くんだい
何しているんだい

地図がいらないのには訳があるんだぜ
二人だけの秘密

だから街を行く二人
二人だけの空間

目的なんかいらない
行き方だって知らなくていい

二人でいることができれば
何もいらない

だから二人
街を歩く

こんな幸せ
想像できるかい

最高だよ
 

 

僕らの街


踏切があった
一時停止して
左右を確かめてから渡ったけど
その線路はもう朽ち果てていて
電車など走っていなかった

しばらく行くと
駅があった
簡素な建物
かつて人が行き交ったのだろうか
そんな気配はどこにもなかった

線路に沿って進んでみた
あっという間に途切れて
工事現場にぶつかった
何を作っているのか何を直しているのか
そこにも人の気配はなかった

一体全体どうしてしまったのだろうか
ゴーストタウン
蒸発
そんなことはない
今でも人は暮らしている

変わったのはまわりだけ
そこに住む人たちは何も変わっていない
田畑を食い荒らしては去って行くバッタと一緒
この街のことなんて考えていない
ここで暮らす人のことなんて考えていない

これは何もとある田舎町のことだけではない
都会だっていつかこうなる
みんな自分のことしか考えていないから
ここが自分の街だと思っている人なんていないから
いつか自分だけ得して抜け出そうと思っている

こんな世の中
おかしいねって言ったところで何も始まらない
おかしいことがおかしいとわかる人はもういない
わかっていても知らないふり
そうじゃなければ生きていけない

こんな世の中
いつかSFの世界が現実になる
みんな勝ち組だと思っているかもしれない
だけどいつか地球を食い荒らしに来る奴らがいる
それは僕らもしてきたこと

僕らはバッタなんかじゃない
この街を愛し
ここで暮らす人たちを愛し
愛し合う僕らがいる
そんな僕らでありたいじゃないか

まだ間に合う
僕らが僕らでいられるために
つまらない諍いなんて早くやめて
充実させよう
この街に住む僕らだから

 

ダーレのせいでもありゃしない


ダーレのせいでもありゃしない
みんなオイラが悪いのさ

こんな歌があったっけ
誰の歌だろう

僕は実力もないのに
実力があるふりをして

自分の意見を言うわけでもないのに
誰かの意見をさも自分の意見かのように同調して

弱いものを見て見ぬ振りをして
強き者に媚を売って

いつもヘラヘラ笑っては
相手の顔色ばかり伺って

自分だけは特別だと
成果ばかり欲しがって

それなのにリーダシップも何もなく
みんなの意見に従って

それがマネジメントと偽って
何も決めれず現状維持

ダーレのせいでもありゃしない
みんなオイラが悪いのさ

それでもわかるだけマシじゃない
自分のせいだと気がついた

誰かの言うこと従って
やり遂げるだけが取り柄の僕

言われたことしかできなくて
言われたことだけ頑張る僕

それでも僕は気がついた
それが取り柄な僕がいる

何もできないよりはマシじゃない
些細な取り柄があるだけマシじゃない

そうだよ
それが僕なんだ

だったらそれを頑張ればいい
何言われようがかまうものか

自分ができることをすればいい
自分にしかできないことすればいい

言われたこともできない人
世の中たくさんいるんだよ

かっこ悪いかもしれないが
自分で作り出せないかもしれないが

真面目な僕のできること
それをやればいいじゃない

みんなの価値観従うことない
僕には僕の幸せが

あるのに初めて気づいたよ
なんで今頃気付いたの

それでも気付いただけマシなこと
気づかない人いっぱいいる

僕だけできることまだまだある
それをやり遂げよう

それが僕の生きる道
分相応の生きる道

それが高みの生きる道
気がつかないのが僕のばか
 

 

与えられた時


うまくいかないな
そんなこと思いながら歩いていると
目の前を蝶々が横切った

白い蝶々は
羽をばたつかせて
揺れながら飛んでいた

どこに行くのだろう
どこか行くところはあるのだろうか
そんなことを思った

蝶々は
なんのために生きているのだろう
そんなこと考えたことあるのかな

毛虫の時と
蝶々の時
どちらが本当の姿なのだろう

白い蝶々は
僕の前を横切ると
田んぼの方に行ってしまった

毛虫の時と
蝶々の時
与えられたその瞬間を

懸命に生きているだけかもしれない
生きている意味
そんなの考えてもしょうがない

懸命に生きるのが先
与えられた僕自身なのだから
蝶々は教えてくれた

もしかしたらあの蝶々は
それを教えるために
生まれてきたのかもしれない

あの蝶々は誰だい