カーテン


カーテンを開くと
いつもの風景
いつもの街並み
いつもの日常
がそこにあり
僕は安心するとともに
焦る

カーテンを開くと
何かが変わっているのではないか
いつもそう思うけど
そんなことはなくて
残念に思いながらも
僕はほっとして
うつむく

カーテンを開くとき
なぜだか
少しだけ躊躇する
太陽がいるのか
世界はあるのか
それとも
何も変わらないのか
いつまでたっても
このままなのか

そんな
期待や
不安や
焦りや
恐れが
入り混じって
僕の頭の中を駆け巡りながら
カーテンを開く

僕がカーテンを開くとき
僕は新しい景色を期待するのではなく
新しい景色を作らなければならない
ということを
実は知っている
だからカーテンを開くとき
それは
希望の扉を開くとき
ということも知っている

それでも恐れている
僕はカーテンを開くのが怖い
何が起きるのか
何も起きないのか
何ができるのか

本当は知っている
何が起きるのか
僕は人に委ねている
だから
カーテンを開くのが怖い

でももう恐れたりなんかしない
僕は通り過ぎた過去を
カーテンで閉じ
これからやってくる
未来のカーテンを開く

だから
カーテンを開くとき
それは
希望に満ちた
未来を作り出すとき

それは
僕らの希望
今日もカーテンを開く