ウンベラータの大きな葉っぱ
そっと顔を当ててみた
ひんやりして
温かかった
耳を当てると
何かが聞こえる
シーンとした中に
何かが聞こえる
ウンベラータは一年に一回
すべての葉を落とす
その時どんな気持ちなのか
聞いてみたかった
いつも部屋の中にいて
僕らのことをどう思っているのか
何を思っているのか
聞いてみたかった
葉っぱは静かに僕に語りかける
言葉ではない
葉っぱの厚み
大きさ
その存在感で語りかける
僕は安心して幸せな気分になる
それがウンベラータの言葉
僕は葉っぱにそっと口をつける
いとおしい
そんな気持ち
それが僕の言葉
ふたりだけの幸せな会話