青空

 

僕の背中には青空が広がる

果てしなく広がる空は

どこまでもどこまでも僕を支え続け

僕の背中を押してくれる

 

僕の前には

いつもの部屋がありテレビが有り

会社に向かう電車がありオフィスがあり

家に帰る駅前の道がある

 

僕の背中に広がる空は

なぜ僕の前にはいないのだろう

僕を誘ってくれないのだろう

僕はあの青空に飛び出せないのだろう

 

僕はわかっていた

見えているのに見えていないことを

スマホばかり見て

あの青空に気づいていないことを

 

僕は一歩踏み出してみることにした

玄関のドアを開けると

そこには見たことのない

青空が広がっていた

 

振り返ると

みなが笑顔で送り出してくれる

一人じゃない

だからできる

 

僕は僕のために生きているようであって

僕だけのために生きているのではない

それを教えてくれたのが

この青空だった