散歩をしていると

しょっちゅう誰かに呼ばれる

 

おーいおーい

ちょっとまってよ

 

そんなことはお構いなしに

僕は歩き続ける

 

ある日のこと

いつものように僕を呼ぶ声がする

 

おーいおーい

僕は立ち止まり返事をした

 

するとその瞬間

僕は歩道の脇の木になっていた

 

さっきまで僕だった僕は

僕を見て笑ってる

 

そんな僕は笑いながら行ってしまった

そんな僕は今日も誰かを呼んでいる

 

おーいおーい