フリー

 

砂漠を一人歩く

 

蜃気楼

歪む空気

 

暑い

汗がとまらない

 

誰か水を

水をください

 

言葉も出ない

誰もいない

 

そんな場所で

僕は歩き続けている

 

どこに向かうの

どこに向かっているの

 

きっとあるはずの

オアシス

 

そんな名前のバンドがあったっけ

きっと同じ

 

探してるんだ

フリー

 

誰か水を

僕に水をください

 

 

 

 

僕のいる場所

 

ここはどこだろう

僕はどこにいるのだろう

 

すっと探してた

僕がいる場所

 

やっと見つけた

やっと見つけた

 

そう思ったその場所は

僕がいる場所ではなかった

 

僕がいる場所はどこなんだ

誰か教えてくれないか

 

ずっと

ずっと

 

僕は探し続けているのに

見つからない

 

いったい僕はどこにいるんだ

頭がおかしくなりそうだ

 

こんなに探してみつからないのは

どうしてなんだ

 

ふと気がついた

僕なんかいないってことに

 

僕は知った

僕なんかいないってことに

太陽

 

知ってた?

 

太陽って

燃え続けてるんだよ

 

ずっとずっと

そしてずっと前から

 

大火事さ

どうして誰も消さないの

 

太陽は僕らを照らし

温めてくれる

 

太陽は

僕の友達

 

でも

僕は太陽に何もしてあげられない

 

太陽は

消してほしいんじゃないか

いつまでも続く火事

消してほしいんじゃないか

 

わかった

僕が行くよ

 

待ってて

僕には少しの水しかないけど

 

君が望むなら

そうする

 

いくよ

行くから

 

待ってて

待っててよ

 

もうすぐ

行くから

 

君を消してあげるから

僕も消えてしまうから

枝豆

 

枝豆を食べていたら

皮から豆を出して

 

枝豆を食べていたら

涙が出てきて

 

なんで

僕は

 

枝豆を食べていただけなのに

なぜ涙が出る

 

僕はわからない

どうしてなのかわからない

 

僕は枝豆を食べていただけなのに

緑の匂い

 

夏の香り

茹でたての枝豆

 

僕は何かに気づいた

わからない

 

本当はわかってるけど

わからない

 

 

バウムクーヘン

 

バウムクーヘン

 

丸くて

穴が空いていて

 

甘くて

美味しくて

 

シマシマ

浮き輪みたいで

 

君は

どう食べる?

 

僕は

一枚一枚

 

年輪みたいな

層を剥がして食べる

 

だって

カワイイじゃないか

僕は

バームクーヘンのようになりたい

 

一枚ずつ

知恵をつけて

 

おとなになって

大きな木になって

 

年輪を刻んで

その思い出を

 

一枚ずつ刻んで

一枚ずつ食べていく

 

君も一緒に

刻んでくれないか

 

君も一緒に

食べてくれないか

 

僕の

バウムクーヘン

ギターが弾けたら

 

ギタがー弾けたら

君に聞かせてあげる

 

ピアノが弾けたら

君に聞かせてあげる

 

歌がうまかったら

君に歌ってあげる

 

僕は

君に喜んでほしいから

 

そして

僕も喜びたいから

 

でも僕は

何もできない

 

楽器も弾けないし

歌も歌えない

 

不器用で

モゴモゴしてて

 

恥ずかしくて

緊張しちゃって

 

情けなくて

僕だから

 

何もできない

僕だから

 

僕の詩を

送ります

眠る僕ら

 

寝ていたい

何もしないで寝ていたい

 

布団にくるまれて

あたたかい

 

しあわせ

こういう事を言うのだろう

 

まどろみの中で

したいことを考えて

 

したいことをしてみる

いつのまにか

 

それは夢へと変わり

僕の劇場が始まる

 

夢の中の僕は

僕であったり僕でなかったり

 

ということは

普段の僕は誰なんだろう

 

そんなこと思いながら

まどろみの中を行ったり来たり

 

起きているときの僕は

何者なんだろう

 

僕は眠るために生きているのかもしれない

だからずっと眠っていることはできない

 

そうかそうか

幸せってそういうことだよね

 

そうだよね

そういうことだよね