無人島


あの海岸から
無人島が見える
ぽっこり浮かんでいる
小さな小さな
無人

無人島には
小さな小さな
灯台があって
僕はここにいるよって
夜も教えてくれる

かつては人が住んでいたのかもしれない
みな知っているのに
みないつも見ているのに
ただそれだけの島
存在しているだけの島

でも存在っていうのはそんなもん
ただいるだけ
ただあるだけ
それが何をやっているか
なんのためにあるか

それは人間が理由づけしているだけ
自分たちのために
自分たちが納得するために
そう思っているだけ
ごまかしているだけ

ただいるだけ
ただあるだけ
それだけ
それだけなんだから
僕らは存在していることに相応しい生き方をしなければならない

それは誰のためでもない
人のためや
人にどう見られたいかではない
自分自身のため
僕らは自分自身のためにただひたすら存在している