絵の具の蓋を開けたら
絵の具の匂いがした
僕は絵の具をキャンバスに塗りたくり
僕の手にも塗りたくる
色んな色
きれいな色
僕が見ているこの色は
誰が見てもこの色なのだろうか
だとしたら
僕が見てるこの世界は僕だけのものではない
でも違う
僕にしか見えない色がある
僕は僕だけの世界を生きているから
そもそも世界なんてないから
だから僕は知っている
僕なんていないこと
だからこの色は
僕だけの色
両手で顔を覆う
きれいな色
これが僕だ