緑道の苔

 

緑道を歩いていたら

道の脇に苔が生えていることに気づいた

 

よく見たら

ベルベットのようで

 

とても美しくて

朝日に輝いていて

 

それに初めて気がついた僕は

なんてバカなんだろう

 

そう思って前を見ると

木の幹にも苔は生えていて

 

同じように朝日に照らされていて

美しく輝いていて

 

苔の惑星

そんなバカなことを思ったけど

 

本当は

そうなのかもしれない

 

地球は人類のもの

僕らが勝手に思っているだけ

 

ていうか

僕らは自分が主役と思っているけど

 

そんなことはなくて

この世には主役ばかり

 

もちろん人だけじゃなくて

あの鳥や虫や花もそう

 

そしてあの苔もそう

みんなが主役

 

そして

みんなが脇役

 

僕らは認めて

認められる

 

だから感じなきゃいけない

僕を認めてくれる存在すべてに

 

そして

認められる存在すべてに

歩く僕

 

歩いていると

ふと気づいた

 

僕は

歩く足を見ている

 

右 左 右 左 右

1、2 1、2 1、2

 

僕の足が

歩いている

 

僕の足は

僕の足ではないようで

 

このまま足だけが歩いていってしまうような

変な錯覚を感じたら

 

足は僕を置いて

行ってしまった

 

待ってよ

行かないでよ

 

僕を置いていった足は

振り返ってこう言った

 

早く置いでよ

おいてくよ

 

足が僕を迎えに来てくれて

また僕と一緒に歩き出した

 

右 左 右 左 右

1、2 1、2 1、2

 

僕らはいつもこんな感じだ

だから僕はいつも歩く足を見ている

 

土曜日の朝

 

週末の居酒屋で

愚痴を言ってる僕がいた

 

あんなことや

こんなこと

 

言ってみたら

楽になってホッとしたけど

 

翌日

後悔している僕がいた

 

愚痴を言って

どうなるのか

 

聞いてる方は

どう思ったのか

 

それでも

聞いてくれたあの人は

 

えらいな

優しいな

 

ただただ笑って

うなづいて

 

そう思ったら

恥ずかしくなって

 

自分を責めて

恥じたけど

 

聞いてくれたその人が

僕にとっては大切で

 

それがわかって

ホッとした

 

土曜日の

朝のことだった

便利と寛容

 

混雑した朝の改札

横入りされたり

足を蹴られたり

 

嫌な思い

そんな空気が渦巻いて

不機嫌の塊

 

Suica

とっても便利

片手で改札通過

 

モバイルSuica

もっと便利

買い物これだけ

 

便利な世の中

不機嫌の塊が

溶けていく

 

レジで並ぶ人

お札と小銭と格闘中

ピッタリ出してスッキリしたい

 

モバイルSuicaにすればいいのに

こんなに便利ですっきりなのに

不機嫌の塊が登場する

 

便利なのに

スッキリなのに

新たな不機嫌の塊が登場する

 

なぜ

不機嫌は作られるの

それは僕らが作るものだから

 

便利と引き換えに

僕らが失うもの

寛容

 

世の中は

どんどん便利になっていくけど

新たな不便が登場する

 

のではなくて

そう思う僕らがいて

寛容さが失われる

 

便利な世の中

便利と思うか

不便と思うか

 

それは僕ら次第

僕らは失ってはいけない

僕ら自身を

知ること

 

宇宙人っているの?

 

いるさ

いるわけない

 

何考えてんの

くだらない

 

みんな

色んな事いう

 

忘れてるんじゃない?

僕ら宇宙人

 

だからいる

だって僕らがそうだから

 

そして

僕らがそうであるように

 

どこかに

宇宙人はいる

 

人じゃない

かもしれないけどね

 

地球は

太陽は

 

銀河系の

端っこらしい

 

だから

知らないだけで

 

銀河の中心は

賑やかかも

 

銀河の銀座

楽しそうだろ

 

行ってみたい

見てみたい

 

会ってみたい

知ってみたい

 

でもその前に

もっと知らなきゃ

 

そして

考えなきゃ

 

宇宙人っているの?

 

そうだよ

考えればわかること

 

もっと

考えなきゃ

 

そうすれば

知ることができるから

 

午前9時の駅前

 

いつもより遅く家を出た

 

午前9時の駅前

 

いつもと違うその光景は

 

新鮮だった

 

知らない人が笑いながら

 

今日という一日のはじまりを

 

楽しんでいるようだった

 

いつもの駅前は

 

午前6時の駅前

 

殺伐とした空気が充満していて

 

つまらなそうな大人たちが

 

つまらない毎日のはじまりを

 

誤魔化しながら受け入れている

 

そう感じたのは

 

もちろん僕の勝手な思い

 

僕の気持ちがそうさせていた

 

いつもより遅く家を出たその日

 

心の余裕がそう感じさせた

 

急ぐ必要もないのに

 

いつも急いでいる自分に気がついた

 

一本でも早い電車に乗りたい

 

なぜ

 

早く会社につけるから

 

電車に座れるかもしれないから

 

考えよう

 

僕は何がしたいのか

 

感じてみよう

 

僕の毎日を

 

僕の毎朝は僕だけのものだから

 

人のものじゃなくて

 

僕だけのものだから

 

新しい朝

 

今日もやって来る

休日の午後

 

三連休の最終日

また明日から仕事

 

そう思うと

寂しくなる

 

僕は仕事が好きじゃないんだな

そう思い出す時間

 

何がしたいのだろう

違う仕事がしたいのかな

 

多分違う

面倒くさいだけ

 

どんな仕事でも一緒

仕事は面倒くさいから仕事

 

だから

違う仕事がしたいわけじゃない

 

何がしたいんだろう

不思議に思って考えてみた

 

何もしたくない

そうなのだろうか

 

きっとそうなのかもしれない

ひとりが好きだから

 

面倒がキライだから

楽したいから

 

でも

わかってるんだよね

 

自分ですべてが完結できる仕事

その結果を誇れる自分

 

そうなりたい

そんな仕事をしてみたい

 

だけど

それだけじゃない

 

誰かに認められる仕事

それで初めて自分が誇れる

 

そうか

そうなんだよな

 

僕は弱いんだ

自分で自分を認められない

 

だから

今の仕事をしているんだ

 

でも

それでいい

 

自分一人で

生きているわけじゃないから

 

自分を認めて

相手を認めて

 

相手も認めて

自分を認める

 

そんな生き方ができるといいな

そんな仕事ができるといいな

 

僕は何がしたいのか

どんな仕事がしたいのか

 

考えればわかること

考えないから今のまま

 

こんな休日はもうやめればいい

ワクワクする明日を作り出す

 

新たな一歩

考えてみればいい

 

考えることは

誰にでもできること

 

やるかやらないかは

僕が決めること

 

考えることから

はじめればいい