鳥が鳴いていた
ピーピーと
甲高い鳴き声

どこにいるのか探したら
家の前の電線の上
一羽止まっていた

どこから来たのだろう
そう思って写真を撮ろうとしたら
どこかに飛んでっちゃった

よく考えたら
写真を撮ってどうしようというのか
おかしくなって笑っちゃった

あの鳥はどこから来てどこに行こうとしてるのだろう
不思議
一体どこで生まれたのだろうか

だけど僕も同じ
鳥から見たら不思議な生き物
何やってるんだろう?って思われてるかも

エサを取りに行くわけでもなく
生きることに必死なわけでもなく
いつでも他の動物に襲われちゃう

僕は人間だから
そんなこと気にしなくても大丈夫
守られているんだよ

そんなことを思ったら
守られてることと
生きることは別だということがわかった

僕は生きることに必死ではない
それは生死の問題ではない
目的の問題だ

あの鳥は生きることが目的だから
可愛いい声で鳴くのだろう
僕を蔑むように見ていたのだろう

だから僕は思った
お前なんかに負けるものかと
絶対に負けるものかと

僕は何だってできるし何だってする
お前を食べることだってできる
お前の鳴き声だって僕のものだ

僕は守られてなんかいないから
自分で生きていかなければならないから
それが僕だから

今度あの鳥にあったら教えてやろう
そして
ありがとうと言ってやろう